(4372) ドーパミンで, においの記憶定着2021/10/18 01:54

米カリフォルニア大学アーバイン校と福井大学の研究チームは, においを嗅いだだけで 「美味しい食べ物だ」 と脳が認識できる記憶の仕組みを解明した, と日経が報じている.

神経伝達物質の一種 "ドーパミン" が記憶の定着に重要な役割を果していた.

においの感覚が初期に障害を受ける事が多いアルツハイマー病の解明などに役立つ可能性がある.

納豆や福井県名産のサバのへしこと言った, においの強い食べ物は食わず嫌いな人も多いが, 食べ慣れるとにおいだけで美味しい記憶が蘇る.

においと美味しい体験を紐付けて覚える事は 「連合記憶」 と呼ばれる脳の機能だが, 詳しい仕組みが分っていなかった.

研究チームはマウスを使って, 松ヤニなど美味しさと直接関係ないにおいを嗅がせた後に, 甘い砂糖水を与えた。

逆に, バナナなどのにおいを嗅がせた後に苦い水を与えた.

約 20 回の学習を繰り返すと, 松ヤニのにおいを嗅いだ時は, 舐めようと舌を出す動作をする様になった.

逆にバナナのにおいでは舌を出さなくなった.

光を使って神経細胞の働きを調べる 「光遺伝学」 などの手法を駆使して, 学習中のマウスの脳の働きを調べた.

その結果, 記憶を司る海馬に近い 「嗅内皮質」 という部位で, 砂糖水を貰えるにおいを嗅いだ時にだけ "ドーパミン" が放出されていた.

嗅内皮質にある 「扇状細胞」 でドーパミンを受け取って, 記憶を定着化した事が分った.

アルツハイマー病の病態解明や治療法の研究に役立つと言う.

カリフォルニア大の五十嵐 啓アシスタントプロフェッサーと福井大の村田 航志助教らの成果で, 英科学誌ネイチャーに掲載された.

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