(5694) 動物大量死, 衛星が見た主犯 温暖化で細菌増や餌減少 ― 2025/06/03 02:39

日経によると, 宇宙から地上を見張る人工衛星で, 野生のゾウやフラミンゴの命を脅かす主犯の正体に迫る事が出来ると言う.
湖や窪地に溜まる水の反射率や動物の死骸の分布など, 一見すると無関係に思えるデータを集めて解析した.
すると, 人間の活動が生んだ気候変動が病原体の急増や餌の減少を招き, 野生動物を追い詰めた構図が見えて来た.
文明社会が動物に与える被害は, 温暖化による暑さの影響を超えた段階に足を踏み入れた.
物事を俯瞰してみると, それまで別々に考えていた出来事の意外な関係性に気が付く.
科学研究も同じだ.
宇宙開発の進歩は, 地上を隈なく観察する目を人類に与えた. 近い場所からは見過す現象も, 人工衛星から眺めれば解明の糸口が見付かる.
衛星は気候変動が生物に与える予想外の影響を捉えた.
2020 年の春から秋にアフリカ南部・ボツワナで 350 頭を超えるゾウが命を落し, 関係者に衝撃を与えた.
同国には世界最多の約 13 万頭ものアフリカゾウが生息する. 大量死は広大な湿地帯 「オカバンゴ・デルタ」 で見付かった.
多数のゾウは何故亡くなったのか. 英キングス・カレッジ・ロンドンなどは, 欧州の人工衛星 「センチネル 2」 が集めた各種のデータを分析した.
そこで判明した死因は, 水辺で光合成をする細菌のシアノバクテリアが生む神経毒だった.
20 年 9 月にはボツワナ政府も同様の調査結果を発表したが, 確証を得ていなかった.
湿地帯にある約 3000 カ所の水辺と, ゾウの死骸との位置関係を調べた. 光合成を担う葉緑体が含む色素の反射率を下に, ゾウの死骸の近くで細菌が大量に発生した場所を 20 カ所突き止めた. 毒を含む水を飲んだと見られるゾウは, 水辺から平均で約 16.5 キロメートル移動し, 概ね 88 時間以内に命を落した.
致死的な細菌は何故増えたのか.
気温や降水量のデータを参照した. すると 19 年は数十年に一度の極めて乾燥した気候だったのに対して, 20 年には極端な豪雨が起きていた.
旱魃で地面が蓄えた栄養分が豪雨で流出し, 細菌が一気に増えた可能性がある.
気候変動は暑さではなく, 危険な病原体を通じてゾウの命を奪った.
広大なサバンナをピンク色に彩るフラミンゴにも危機が迫る.
同大学の別のチームは, 小型のコフラミンゴが生息数を減らした謎に挑んだ. 東アフリカにある 22 カ所の湖を, 20 年以上監視した.
すると湖の面積が増え, 葉緑体が含む色素の濃度は薄くなっていた. コフラミンゴが餌の植物プランクトンを得づらくなった状況を示す. 実際に生息数の減少と相関があった.
湖を悲劇の地に変えた主犯は, 矢張り気候変動だった. 豪雨が餌を減らし, 繁殖を難しくした.
今後も気候変動で極端な豪雨や旱魃が増える. アフリカはその影響を強く受ける地域だ.
衛星は, 生態系が被害を受ける証拠を抜け目なく掴むだろう.
Have a nice day!
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・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
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湖や窪地に溜まる水の反射率や動物の死骸の分布など, 一見すると無関係に思えるデータを集めて解析した.
すると, 人間の活動が生んだ気候変動が病原体の急増や餌の減少を招き, 野生動物を追い詰めた構図が見えて来た.
文明社会が動物に与える被害は, 温暖化による暑さの影響を超えた段階に足を踏み入れた.
物事を俯瞰してみると, それまで別々に考えていた出来事の意外な関係性に気が付く.
科学研究も同じだ.
宇宙開発の進歩は, 地上を隈なく観察する目を人類に与えた. 近い場所からは見過す現象も, 人工衛星から眺めれば解明の糸口が見付かる.
衛星は気候変動が生物に与える予想外の影響を捉えた.
2020 年の春から秋にアフリカ南部・ボツワナで 350 頭を超えるゾウが命を落し, 関係者に衝撃を与えた.
同国には世界最多の約 13 万頭ものアフリカゾウが生息する. 大量死は広大な湿地帯 「オカバンゴ・デルタ」 で見付かった.
多数のゾウは何故亡くなったのか. 英キングス・カレッジ・ロンドンなどは, 欧州の人工衛星 「センチネル 2」 が集めた各種のデータを分析した.
そこで判明した死因は, 水辺で光合成をする細菌のシアノバクテリアが生む神経毒だった.
20 年 9 月にはボツワナ政府も同様の調査結果を発表したが, 確証を得ていなかった.
湿地帯にある約 3000 カ所の水辺と, ゾウの死骸との位置関係を調べた. 光合成を担う葉緑体が含む色素の反射率を下に, ゾウの死骸の近くで細菌が大量に発生した場所を 20 カ所突き止めた. 毒を含む水を飲んだと見られるゾウは, 水辺から平均で約 16.5 キロメートル移動し, 概ね 88 時間以内に命を落した.
致死的な細菌は何故増えたのか.
気温や降水量のデータを参照した. すると 19 年は数十年に一度の極めて乾燥した気候だったのに対して, 20 年には極端な豪雨が起きていた.
旱魃で地面が蓄えた栄養分が豪雨で流出し, 細菌が一気に増えた可能性がある.
気候変動は暑さではなく, 危険な病原体を通じてゾウの命を奪った.
広大なサバンナをピンク色に彩るフラミンゴにも危機が迫る.
同大学の別のチームは, 小型のコフラミンゴが生息数を減らした謎に挑んだ. 東アフリカにある 22 カ所の湖を, 20 年以上監視した.
すると湖の面積が増え, 葉緑体が含む色素の濃度は薄くなっていた. コフラミンゴが餌の植物プランクトンを得づらくなった状況を示す. 実際に生息数の減少と相関があった.
湖を悲劇の地に変えた主犯は, 矢張り気候変動だった. 豪雨が餌を減らし, 繁殖を難しくした.
今後も気候変動で極端な豪雨や旱魃が増える. アフリカはその影響を強く受ける地域だ.
衛星は, 生態系が被害を受ける証拠を抜け目なく掴むだろう.
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