(6126) アリ, 女王だけの種発見 - 岐阜の元教諭ら, 別種の巣乗っ取る ― 2026/08/11 02:30

日経の報ずる処によると, 働きアリやオスがおらず, 女王アリだけの種の存在を岐阜県の元教諭らの研究チームが突き止め, 科学誌カレントバイオロジーに公表している.

こうした種の報告は世界初と言う.

別種の女王アリを殺して巣を乗っ取り寄生し, 自らの子どもを育てさせる事も分っており, 生態解明を進めている.

チームが調べたのは, 東海地方や四国に生息する 「キノムラヤドリムネボソアリ」. 体長は 2.5 - 3 ミリで, 寿命は 1 年程. 元高校教諭の木野村 恭一氏 (73) = 岐阜市 = が 1978 年, 岐阜県の里山で発見した.

成果を知った海外の研究者が論文発表するよう提案. 20 2 年から森林総合研究所関西支所に所属する高校の教え子の研究者らと飼育実験し, オスと交尾をせずに 「単為生殖」 で卵を産み, 女王だけが羽化する事などを裏付けた.

発見から約半世紀後の今年 2 月, 科学誌に掲載された.

チームによると, このアリは見た目がよく似た 「ハヤシムネボソアリ」 の巣に侵入. 警戒する働きアリに触角を振って宥める様な行動や, 攻撃して来る個体を毒針で殺す様子が確認された.

大半は反撃されて死ぬが, 相手の女王を殺して乗っ取りに成功すると, 卵を産み働きアリに育てさせる. 働きアリが死ぬと巣は絶えるが, 成長したキノムラヤドリムネボソアリは, 巣を出て新たな寄生先を探すと言う.

木野村氏は, 命懸けで寄生した巣が 1 年程で崩壊する様を見て 「種を維持する上で効率が悪い」 と指摘. 「何故この様な進化をしたのか」 と首を傾げる.

教え子で共同研究者の浜口 京子・森林総研グループ長 (57) は, このアリの祖先には働きアリがいたと説明し「自分たちは働きたくないと言う, ずるさが進化に繋がったのでは」 と思いを巡らせた.

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