失明防ぐ 「加齢黄斑変性」 治療藥, 月内にも最終試験へ2013/03/24 03:15

日本の研究者が米国で起業した創薬ベンチャー, アキュセラ社 (ワシントン州シアトル) は, 目の難病 「加齢黄斑変性」 が進行して失明するのを防ぐ治療薬を開発した, と 23 日付日経朝刊に報道されている.

加齢黄斑変性とは, 光を感じる目の網膜の中心部の黄斑部に異常が起き, 物が歪んで見えたり, 視野の中心部が暗く見えたりする疾患である.

進行すると失明に至る. 50 歳以上で発症することが多いと言われる.

黄斑部の細胞が衰えて行く 「ドライ型 (萎縮型)」 と, 網膜の下の血管から新しい細い血管が出てくる 「ウエット型 (滲出型)」 とがある.

日本人は欧米人と違い, ウエット型の患者が多いと言う.

ウエット型には治療薬があるが, これまでドライ型には治療薬がなかったのである.

日経によれば, 大塚製薬と共同で, 実用化に向けた最終試験 (第 3 相治験) を月内にも欧米で始めると言う.

対象患者が欧米で約 2700 万人いるだけに, 新薬として承認されれば, 欧米の巨大製薬企業が主導権を握る創薬ビジネスに一石を投じる事になりそうだ, とも.

開発したのは, 加齢黄斑変性のうちドライ型 (萎縮型) 向けの飲み薬.

欧米で推定約 3000 万人いる加齢黄斑変性患者の約 9 割をドライ型が占めるとされている.

治療薬がなく, 進行して失明する事が多く, 米国の失明原因 1 位となっている様だ.

当該治療薬は, 目の網膜の細胞に老廃物を送り込む酵素の働きを阻害し, 老廃物が溜って細胞の機能が衰えるのを防ぐ働きを有しているらしい.

米国での第 2 相治験で 54 人に投与, 酵素の働きを 90% 以上抑えた事が確認されている.

服用を続ければ失明に至らない可能性が高いとみている.

第 3 相治験は, ハーバード大学の関連病院, 独ボン大学病院など, 欧米の 50 以上の医療機関で約 440 人を対象に行う計画との由.

2 年間, 毎日服用し, 効果を最終確認すると言う.

米食品医薬品局 (FDA) は有望な医薬品として優先開発すると認定. 承認されれば米国ではアキュセラ社と大塚製薬が共同販売する. 日本などアジアでは大塚製薬が事業展開する計画.

アキュセラ社は 2002 年, 慶応大出身の眼科医だった窪田 良氏が自らの研究成果を新薬開発に繋げようと設立.

大塚製薬や投資ファンドなどから 100 億円超の資金を集め, 開発してきたとの事.

最近の若者は, 海外に出たがらない傾向にあると言われているが, 内向き志向になった若者たちに刺激を与える意味でも, Global Business の先達として, 是非, 成功して欲しいものである.

<本日のカット写真提供 : 下平 宏氏>

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