(5015) ときがわ町の温泉施設でｻﾊﾞの養殖 - 生でも安全 ― 2023/07/25 02:33
海なし県の埼玉でｻﾊﾞを養殖... こんな記事が日経に載っていた.
温浴施設を経営する温泉道場 (埼玉県ときがわ町) が 2021 年秋に天然温泉 「おふろ café 白寿の湯」 (同県神川町) 内の施設で養殖を始めたｻﾊﾞの出荷が 6 月から始まっている.
ｽｰﾊﾟｰや自社の温浴施設などで提供し, 新たな地域の名物にしたい考えと言う.
養殖したｻﾊﾞの初出荷の日となった 15 日, 養殖場を訪れた. 建屋に入ると, 20 ﾄﾝの巨大水槽の中を約 200 匹のｻﾊﾞの群れが周回しながら泳いでいた。
粒状の餌を撒くと, 水面近くにｻﾊﾞが集まって尾鰭で勢いよく水を叩き, ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬと音を立てた.
「大きく育った個体を見分けます」. 白寿の湯支配人で, ｻﾊﾞ養殖を統括する鎌田 奈津実さんが素早く網を入れて 1 匹捕まえると, 隣の 7 ﾄﾝの水槽に移した.
臭みが出ない様に餌を十分消化させた後, 水槽から出して血抜きなどの下処理をしてから出荷する.
養殖場では 「閉鎖循環型陸上養殖ｼｽﾃﾑ」 を採用した.
水槽内の水を汲み上げ, ｽﾎﾟﾝｼﾞやﾊﾞｸﾃﾘｱ, ｻﾝｺﾞなどを入れた装置で濾過･浄化し, 再び水槽に戻す.
養殖場には濾過に使う 3 ﾄﾝの水槽も並ぶ. 餌や水質管理などでｻﾊﾞの完全養殖のﾉｳﾊｳのあるﾌｨｯｼｭ･ﾊﾞｲｵﾃｯｸ (大阪府豊中市) の協力を得た.
温泉道場の温浴施設は地域の食材を使った料理も提供し, 埼玉の食の魅力を紹介する役割も担って来た.
社内で第 1 次産業を始めたいと言うﾒﾝﾊﾞｰが多く, 新規事業を模索する中で 21 年 10 月に陸上養殖に参入した.
温泉で日頃から水質を管理しているﾉｳﾊｳも生かせると踏んだ.
道程は平坦ではなかった.
出荷するには, 稚魚から約 300 ｸﾞﾗﾑに達するまで育てる必要がある.
現在水槽を元気に泳ぎ回るｻﾊﾞは 22 年 4 月から育てた 「2 期生」 で, 最初に飼育していた 1200 匹は全滅してしまった.
濾過装置の不具合でｻﾊﾞが 「亜硝酸中毒」 と言う症状に陥った事が原因だった.
水質管理の方法を見直すなどして漸く初出荷に漕ぎ着けた.
回遊魚のｻﾊﾞを陸上で育てる最大の利点は, 寄生虫のﾘｽｸを抑えられる事. 生でも安全に食べる事が出来, ｺﾘｺﾘとした食感が楽しめると言う.
未だ出荷数は限られるが, 白寿の湯の飲食店でも刺し身として提供し, 温泉の集客にも繫げる.
鎌田さんは 「今後は養殖の効率を高めると共にｺｽﾄ削減の為に, 温泉を養殖に活用する事なども検討し, 早期の黒字化を目指したい」 と話している.
身近な 「ときがわ町」 でこんな事業を始めているとは, 一度行ってみたいものだ.
Have a nice day!
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(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
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温浴施設を経営する温泉道場 (埼玉県ときがわ町) が 2021 年秋に天然温泉 「おふろ café 白寿の湯」 (同県神川町) 内の施設で養殖を始めたｻﾊﾞの出荷が 6 月から始まっている.
ｽｰﾊﾟｰや自社の温浴施設などで提供し, 新たな地域の名物にしたい考えと言う.
養殖したｻﾊﾞの初出荷の日となった 15 日, 養殖場を訪れた. 建屋に入ると, 20 ﾄﾝの巨大水槽の中を約 200 匹のｻﾊﾞの群れが周回しながら泳いでいた。
粒状の餌を撒くと, 水面近くにｻﾊﾞが集まって尾鰭で勢いよく水を叩き, ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬと音を立てた.
「大きく育った個体を見分けます」. 白寿の湯支配人で, ｻﾊﾞ養殖を統括する鎌田 奈津実さんが素早く網を入れて 1 匹捕まえると, 隣の 7 ﾄﾝの水槽に移した.
臭みが出ない様に餌を十分消化させた後, 水槽から出して血抜きなどの下処理をしてから出荷する.
養殖場では 「閉鎖循環型陸上養殖ｼｽﾃﾑ」 を採用した.
水槽内の水を汲み上げ, ｽﾎﾟﾝｼﾞやﾊﾞｸﾃﾘｱ, ｻﾝｺﾞなどを入れた装置で濾過･浄化し, 再び水槽に戻す.
養殖場には濾過に使う 3 ﾄﾝの水槽も並ぶ. 餌や水質管理などでｻﾊﾞの完全養殖のﾉｳﾊｳのあるﾌｨｯｼｭ･ﾊﾞｲｵﾃｯｸ (大阪府豊中市) の協力を得た.
温泉道場の温浴施設は地域の食材を使った料理も提供し, 埼玉の食の魅力を紹介する役割も担って来た.
社内で第 1 次産業を始めたいと言うﾒﾝﾊﾞｰが多く, 新規事業を模索する中で 21 年 10 月に陸上養殖に参入した.
温泉で日頃から水質を管理しているﾉｳﾊｳも生かせると踏んだ.
道程は平坦ではなかった.
出荷するには, 稚魚から約 300 ｸﾞﾗﾑに達するまで育てる必要がある.
現在水槽を元気に泳ぎ回るｻﾊﾞは 22 年 4 月から育てた 「2 期生」 で, 最初に飼育していた 1200 匹は全滅してしまった.
濾過装置の不具合でｻﾊﾞが 「亜硝酸中毒」 と言う症状に陥った事が原因だった.
水質管理の方法を見直すなどして漸く初出荷に漕ぎ着けた.
回遊魚のｻﾊﾞを陸上で育てる最大の利点は, 寄生虫のﾘｽｸを抑えられる事. 生でも安全に食べる事が出来, ｺﾘｺﾘとした食感が楽しめると言う.
未だ出荷数は限られるが, 白寿の湯の飲食店でも刺し身として提供し, 温泉の集客にも繫げる.
鎌田さんは 「今後は養殖の効率を高めると共にｺｽﾄ削減の為に, 温泉を養殖に活用する事なども検討し, 早期の黒字化を目指したい」 と話している.
身近な 「ときがわ町」 でこんな事業を始めているとは, 一度行ってみたいものだ.
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