(5039) トリチウム水, 影響は略皆無 ― 2023/08/18 01:34

今回は, 中川 恵一東京大学病院准教授が日経に連載している 「がん社会を診る」 からの以下引用です. 参考にして戴きたい.
東京電力福島第 1 原子力発電所の多核種除去設備 (ALPS) 処理水の海洋放出が迫っています.
これに関連して, わが国の水産物輸出の約 2 割を占める中国が, 日本の水産物に対する放射性物質の検査強化を打ち出しています.
ALPS 処理水とは, 事故で発生した汚染水からトリチウム以外の放射性物質を安全基準以下まで除去した水です.
トリチウムは天然に存在する水素の同位元素で, 「トリチウム水」 は私たちの体の中にも存在します.
天然のトリチウムよりずっと少ない量ですが, 原発でもトリチウムは必ず発生する為, 国内外の原発から放出されています.
福島第 1 原発でも事故前は年間 22 兆ベクレルを放出管理目標値としていました.
処理水の海洋放出では, この目標値と同じ年間最大 22 兆ベクレルを予定していますが, 日本の降水中のトリチウムは年間 200 兆ベクレルを超えています.
中国の原発 1 基から放出されるトリチウムの量は年間 100 兆ベクレルを超える例も見られますから, 中国の措置は一方的なものと言えます.
処理水の海洋放出における国の安全基準は 1 リットル当り 6 万ベクレルです.
実際には 40 分の 1 の同 1500 ベクレルまで希釈して放出します.
福島第 1 原発では, ヒラメなどを放出濃度の同 1500 ベクレルに近いトリチウムを含む海水で飼育しています.
ヒラメの体内トリチウム濃度は, 24 時間で海水の濃度より 1 割程低い程度まで上がり, その後, 横這いになりました.
通常の海水に戻すと, 24 時間で検出出来ない位の値まで下がりました.
トリチウムが体内で濃縮される事はない訳です.
仮に 1 キログラム当り 1500 ベクレルのトリチウムを含んだヒラメを毎日 1 キロ食べたとしても, 年間の被曝量は 0.01 ミリシーベルトニしかなりません.
更に, 処理水の放出地点から 2 ~ 3 キロメートル離れるとトリチウムの濃度は周辺の海水と同程度になりますから, 影響は略皆無と言えるでしょう.
そもそも, 私たちは毎日, 放射線を浴びながら暮しています.
大地や宇宙から受ける外部被曝と, 食物中の天然の放射性物質や空気中のラドンから受ける内部被曝を合計すると, 日本平均で年間 2.1 ミリシーベルトになります.
更に, 日本の医療被曝は 2.6 ミリシーベルトと世界トップクラス. 自然被曝と合わせると, 1 年で 5 ミリシーベルト程度の放射線を浴びている訳です.
海洋放出の影響は誤差の範囲と言えます.
処理水の海洋放出の安全性は国際原子力機関や世界中の専門家が認めています. 根拠に欠ける主張は控えて欲しいものです. (引用終り)
中国が, 日本の ALPS 処理水の海洋放出に関し, 如何に理不尽な言い掛りを付けているのかお分りと思う.
然し, 中国の意図する処は台湾併合を見据えた交渉カードの一つとして切ったカードの一枚に過ぎない.
百も承知の上でのイチャモンであるから, 撤回する事はないだろう.
それはさておき, 事実を事実として認めようとせず, 所謂, フェイク情報の方を信じたがる昨今の傾向は SNS に大いにその原因がある様である.
Have a nice day!
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・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
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(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
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東京電力福島第 1 原子力発電所の多核種除去設備 (ALPS) 処理水の海洋放出が迫っています.
これに関連して, わが国の水産物輸出の約 2 割を占める中国が, 日本の水産物に対する放射性物質の検査強化を打ち出しています.
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トリチウムは天然に存在する水素の同位元素で, 「トリチウム水」 は私たちの体の中にも存在します.
天然のトリチウムよりずっと少ない量ですが, 原発でもトリチウムは必ず発生する為, 国内外の原発から放出されています.
福島第 1 原発でも事故前は年間 22 兆ベクレルを放出管理目標値としていました.
処理水の海洋放出では, この目標値と同じ年間最大 22 兆ベクレルを予定していますが, 日本の降水中のトリチウムは年間 200 兆ベクレルを超えています.
中国の原発 1 基から放出されるトリチウムの量は年間 100 兆ベクレルを超える例も見られますから, 中国の措置は一方的なものと言えます.
処理水の海洋放出における国の安全基準は 1 リットル当り 6 万ベクレルです.
実際には 40 分の 1 の同 1500 ベクレルまで希釈して放出します.
福島第 1 原発では, ヒラメなどを放出濃度の同 1500 ベクレルに近いトリチウムを含む海水で飼育しています.
ヒラメの体内トリチウム濃度は, 24 時間で海水の濃度より 1 割程低い程度まで上がり, その後, 横這いになりました.
通常の海水に戻すと, 24 時間で検出出来ない位の値まで下がりました.
トリチウムが体内で濃縮される事はない訳です.
仮に 1 キログラム当り 1500 ベクレルのトリチウムを含んだヒラメを毎日 1 キロ食べたとしても, 年間の被曝量は 0.01 ミリシーベルトニしかなりません.
更に, 処理水の放出地点から 2 ~ 3 キロメートル離れるとトリチウムの濃度は周辺の海水と同程度になりますから, 影響は略皆無と言えるでしょう.
そもそも, 私たちは毎日, 放射線を浴びながら暮しています.
大地や宇宙から受ける外部被曝と, 食物中の天然の放射性物質や空気中のラドンから受ける内部被曝を合計すると, 日本平均で年間 2.1 ミリシーベルトになります.
更に, 日本の医療被曝は 2.6 ミリシーベルトと世界トップクラス. 自然被曝と合わせると, 1 年で 5 ミリシーベルト程度の放射線を浴びている訳です.
海洋放出の影響は誤差の範囲と言えます.
処理水の海洋放出の安全性は国際原子力機関や世界中の専門家が認めています. 根拠に欠ける主張は控えて欲しいものです. (引用終り)
中国が, 日本の ALPS 処理水の海洋放出に関し, 如何に理不尽な言い掛りを付けているのかお分りと思う.
然し, 中国の意図する処は台湾併合を見据えた交渉カードの一つとして切ったカードの一枚に過ぎない.
百も承知の上でのイチャモンであるから, 撤回する事はないだろう.
それはさておき, 事実を事実として認めようとせず, 所謂, フェイク情報の方を信じたがる昨今の傾向は SNS に大いにその原因がある様である.
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