(4318) 「光遺伝学」 初の治療応用, 失明患者の視力回復 ― 2021/08/25 02:01

日経によると, 光を使って細胞の働きを制御する 「光遺伝学」 を治療に応用する取り組みが進められている.
スイスのバーゼル大学などは, 臨床試験で失明した患者の視力を回復する事に初めて成功したと言う.
脳研究を変えたと言われる技術が, 医療でも活躍する可能性を示している.
5 月に米科学誌ネイチャー・メディシンに掲載された論文が注目を集めた.
バーゼル大とフランスのスタートアップ, ジェンサイト・バイオロジクスなどが進める臨床試験では, 網膜色素変性症で失明していた 58 歳男性の目の網膜細胞に, 光に反応する蛋白質を作る遺伝子を入れた.
バーゼル大のボトンド・ロスカ教授は 「網膜に人工的な感光層を作った」 と話している.
4 カ月半待って細胞が光に反応する機能を十分に持ってから視力回復の訓練をした.
7 カ月後には横断歩道の 「白い縞模様が見える」 と分り, 机上のノートや箱などを触れずに認識出来る様になった.
光遺伝学は脳研究で使われる.
光に反応する蛋白質を遺伝子組み換えで狙った神経細胞に作ると光を当てるだけで細胞の働きを制御出来る.
それまで難しかった神経細胞毎の働きを調べられる画期的な手法だ.
治療ではこの光に反応する遺伝子を利用している.
研究チームは 「視力を部分的に回復させる有望な方法だ」 という. 今後, 治験を進めて早期の実用化を目指している.
網膜色素変性症の患者は世界で 200 万人以上と言われる. 細胞移植や遺伝子治療などの研究が進んでいる.
限定的とは言え, 失明した患者の視力を回復した点で, 光遺伝学はその可能性を示したと言える.
神戸市立神戸アイセンター病院の栗本 康夫院長は 「光を感じるだけになった人が一定の視力を得たのは素晴らしい」 と意義を認める一方, 限界も指摘している.
目に入った光は電気信号に変えて脳に伝わる. 網膜の細胞を伝わる中で情報処理をしているため高精細で自然な見え方が実現している.
光遺伝学の治療ではこうした経路が飛ばされ 「自然な見え方にならないのではないか」 と栗本院長は懸念を示している.
また, パーキンソン病の治療に使える可能性もある.
脳に電極を埋め込んで微弱な電気を流し, 神経細胞の異常な活動を抑える治療法がある.
電気の代りに光を使えば, 低侵襲で副作用が少なくなる可能性がある.
生理学研究所と東北大学が 2020 年, サルの脳に光に反応する遺伝子を入れて腕を動かす基礎的な実験に成功している.
スイス連邦工科大学と中国の華東師範大学などの研究チームは, 糖尿病の治療を目指している.
光を当てると血糖値を抑制する様にマウスの細胞を遺伝子操作した. 発光装置を埋め込み, 制御を一部自動化出来たと言う.
光遺伝学に詳しい東北大学の虫明 元・教授は 「国際競争は激しい. 国は戦略を持って研究を支援する必要がある」 とコメントしている.
Have a nice day!
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(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
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スイスのバーゼル大学などは, 臨床試験で失明した患者の視力を回復する事に初めて成功したと言う.
脳研究を変えたと言われる技術が, 医療でも活躍する可能性を示している.
5 月に米科学誌ネイチャー・メディシンに掲載された論文が注目を集めた.
バーゼル大とフランスのスタートアップ, ジェンサイト・バイオロジクスなどが進める臨床試験では, 網膜色素変性症で失明していた 58 歳男性の目の網膜細胞に, 光に反応する蛋白質を作る遺伝子を入れた.
バーゼル大のボトンド・ロスカ教授は 「網膜に人工的な感光層を作った」 と話している.
4 カ月半待って細胞が光に反応する機能を十分に持ってから視力回復の訓練をした.
7 カ月後には横断歩道の 「白い縞模様が見える」 と分り, 机上のノートや箱などを触れずに認識出来る様になった.
光遺伝学は脳研究で使われる.
光に反応する蛋白質を遺伝子組み換えで狙った神経細胞に作ると光を当てるだけで細胞の働きを制御出来る.
それまで難しかった神経細胞毎の働きを調べられる画期的な手法だ.
治療ではこの光に反応する遺伝子を利用している.
研究チームは 「視力を部分的に回復させる有望な方法だ」 という. 今後, 治験を進めて早期の実用化を目指している.
網膜色素変性症の患者は世界で 200 万人以上と言われる. 細胞移植や遺伝子治療などの研究が進んでいる.
限定的とは言え, 失明した患者の視力を回復した点で, 光遺伝学はその可能性を示したと言える.
神戸市立神戸アイセンター病院の栗本 康夫院長は 「光を感じるだけになった人が一定の視力を得たのは素晴らしい」 と意義を認める一方, 限界も指摘している.
目に入った光は電気信号に変えて脳に伝わる. 網膜の細胞を伝わる中で情報処理をしているため高精細で自然な見え方が実現している.
光遺伝学の治療ではこうした経路が飛ばされ 「自然な見え方にならないのではないか」 と栗本院長は懸念を示している.
また, パーキンソン病の治療に使える可能性もある.
脳に電極を埋め込んで微弱な電気を流し, 神経細胞の異常な活動を抑える治療法がある.
電気の代りに光を使えば, 低侵襲で副作用が少なくなる可能性がある.
生理学研究所と東北大学が 2020 年, サルの脳に光に反応する遺伝子を入れて腕を動かす基礎的な実験に成功している.
スイス連邦工科大学と中国の華東師範大学などの研究チームは, 糖尿病の治療を目指している.
光を当てると血糖値を抑制する様にマウスの細胞を遺伝子操作した. 発光装置を埋め込み, 制御を一部自動化出来たと言う.
光遺伝学に詳しい東北大学の虫明 元・教授は 「国際競争は激しい. 国は戦略を持って研究を支援する必要がある」 とコメントしている.
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