(5036) シドニーのエイズ感染, 9 割減 - 適切な予防戦略実施 ― 2023/08/15 02:38

日経の報ずる処によると, オーストラリア保健当局がエイズウイルス (HIV) の大流行に喘いで来たシドニー中心部での感染を 「実質的に」 根絶した事を明らかにしている.
世界中で 4000 万人以上の命を奪った感染症の克服に向け, 期待が高まりそうだ.
22 年のシドニー中心部での HIV 感染者数は僅か 11 人と 2008 - 12 年の年平均と比べて 88% 減り, エイズ感染が多発した地域としては類を見ない規模の減少率を記録した.
この結果から, 血液検査や感染予防薬と言った, これまでの感染予防戦略を "適切に" 実施すれば, かなりの効果が期待出来る事が改めて裏付けられた.
「エイズは急速に終息に向う可能性がある. 今のペースで減り続ければ, 30 年までに HIV 感染者を 90% 減少させると言う (国連の) 目標を達成する地域や国も出て来るだろう」 と研究者らは話している.
豪ニューサウスウェールズ大学カービー研究所のアンドリュー・グルリッチ教授 (HIV 疫学) によると, 感染者数はニューサウスウェールズ州でも国内全域でも減少したが, 「特に顕著だった」 のは男性同性愛者が多く居住するシドニー中心部だった.
グルリッチ教授によれば, シドニー中心部で感染を激減出来たのは, 抗体検査の受診率を増やし, HIV 感染リスクを 99% 防ぐ発症前予防内服薬の利用を促進するなど, 地域ぐるみでエイズ対策に取り組んだ成果だ. 「皆がこの前例に倣って行動すべきだ」 と同教授は指摘している.
HIV に感染しても適切な治療を受ければ, 長期間, 健康に生活出来るが, 完治またはウイルスの消滅が確認された例は僅かしかなく, 未だに有効なワクチンもない.
今回の研究を主導したグルリッチ氏は, シドニー中心部ほど大幅な減少が認められた地域はなかった, と強調する一方で, 現状に満足しないよう保健当局に釘を刺したと言う.
同時に, 「ワクチンや治療薬を開発しない限り, HIV の根絶は不可能だ. シドニーのデータを見た人が 『これで総て解決した. 一安心だ』 などと考えてはならない. それは全くの見当違いだ」 と語り, 検査と治療に対する 「継続的な投資」 を呼び掛けた.
世界保健機関 (WHO) で HIV・肝炎・性感染症プログラムの責任者を務めるメグ・ドハティ氏は, 「政府による資金支援」 があってこそ強力な公衆衛生プログラムを遂行出来ると述べ, 「エイズの終息は世界中で一斉に実現するものではない. 先ずはシドニー, 次は別の地域へと, ワクチンが開発されるまで, 徐々に時間を掛けて世界に広がって行くだろう」 と予測している.
以上, 「感染症対策」 の在るべき姿の一端を示唆して呉れている様に想うのである.
Have a nice day!
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(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
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(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.
世界中で 4000 万人以上の命を奪った感染症の克服に向け, 期待が高まりそうだ.
22 年のシドニー中心部での HIV 感染者数は僅か 11 人と 2008 - 12 年の年平均と比べて 88% 減り, エイズ感染が多発した地域としては類を見ない規模の減少率を記録した.
この結果から, 血液検査や感染予防薬と言った, これまでの感染予防戦略を "適切に" 実施すれば, かなりの効果が期待出来る事が改めて裏付けられた.
「エイズは急速に終息に向う可能性がある. 今のペースで減り続ければ, 30 年までに HIV 感染者を 90% 減少させると言う (国連の) 目標を達成する地域や国も出て来るだろう」 と研究者らは話している.
豪ニューサウスウェールズ大学カービー研究所のアンドリュー・グルリッチ教授 (HIV 疫学) によると, 感染者数はニューサウスウェールズ州でも国内全域でも減少したが, 「特に顕著だった」 のは男性同性愛者が多く居住するシドニー中心部だった.
グルリッチ教授によれば, シドニー中心部で感染を激減出来たのは, 抗体検査の受診率を増やし, HIV 感染リスクを 99% 防ぐ発症前予防内服薬の利用を促進するなど, 地域ぐるみでエイズ対策に取り組んだ成果だ. 「皆がこの前例に倣って行動すべきだ」 と同教授は指摘している.
HIV に感染しても適切な治療を受ければ, 長期間, 健康に生活出来るが, 完治またはウイルスの消滅が確認された例は僅かしかなく, 未だに有効なワクチンもない.
今回の研究を主導したグルリッチ氏は, シドニー中心部ほど大幅な減少が認められた地域はなかった, と強調する一方で, 現状に満足しないよう保健当局に釘を刺したと言う.
同時に, 「ワクチンや治療薬を開発しない限り, HIV の根絶は不可能だ. シドニーのデータを見た人が 『これで総て解決した. 一安心だ』 などと考えてはならない. それは全くの見当違いだ」 と語り, 検査と治療に対する 「継続的な投資」 を呼び掛けた.
世界保健機関 (WHO) で HIV・肝炎・性感染症プログラムの責任者を務めるメグ・ドハティ氏は, 「政府による資金支援」 があってこそ強力な公衆衛生プログラムを遂行出来ると述べ, 「エイズの終息は世界中で一斉に実現するものではない. 先ずはシドニー, 次は別の地域へと, ワクチンが開発されるまで, 徐々に時間を掛けて世界に広がって行くだろう」 と予測している.
以上, 「感染症対策」 の在るべき姿の一端を示唆して呉れている様に想うのである.
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