(5407) 早期発見に癌検診活用を2024/08/20 03:03

今回は, 中川 恵一東京大学病院准教授が日経に連載している 「がん社会を診る」 からの引用です. 参考にして戴きたい.

オリンパスが全国の 40 - 60 代の男女計 1 万 4100 人を対象に 「胃・大腸癌検診と内視鏡検査に関する意識調査」 を実施し, 結果を先月公表しました.

国が推奨する 5 癌 (胃癌, 大腸癌の他, 肺癌, 乳癌, 子宮頚癌) 検診の受診状況や受診・未受診の理由, 内視鏡検査への意識などについて回答を得ました.

癌について不安を感じると答えた人は全体の 7 割を超えていました.

日本人男性の 3 人に 2 人, 女性でも半数が生涯に癌を経験しますから, 当然の結果でしょう.

一方で, 不安を感じる人に限っても, 5 癌検診総てにおいて受診率は 5 割に届かず, 大腸癌, 肺癌は 3 割程度に止まりました.

胃癌, 大腸癌検診を受けなかった理由は 「特に自覚症状もないから」 が共に最多でしたが, 全く誤解です.

癌検診は症状がない人の早期癌を見付ける為のものだからです.

私たちの体内では毎日多数の癌細胞が発生していますが, 免疫細胞がこれを退治して呉れています. 然し, 癌細胞は元々自分の細胞ですから, 免疫細胞にとっては 「異物」 と認識し難い, 厄介な存在です.

「免疫監視機構」 の網の目を潜り抜けた癌細胞は 10 - 20 年と言う長い時間を掛けて, 検査で分る 1 センチメートル大まで成長します.

早期癌は 2 センチメートル位までを指しますから, 1 - 2 センチメートルの間に発見する事が重要です.

1 センチメートルの癌が 2 センチメートルの大きさになるのに要する時間は 1 - 2 年. この大きさでは症状は出ませんから, 癌の種類に応じて, 1 年あるいは 2 年に 1 度癌検診を受ける必要があります.

国は大腸癌で 40 歳以上で毎年, 胃癌は 50 歳以上で 2 年に 1 回の受診をそれぞれ推奨しています.

胃癌や大腸癌を早期に発見出来れば, 90% 以上が治癒可能ですが, これを認識している人は 3 割を下回りました.

癌検診の受診率を加入する医療保険別に見ると, 公務員らが加入する共済組合が最も高く, 次いで大企業が設立する健康保険組合, 中小企業が加入する協会けんぽと続き, 自営業者の多くが加入する国民健康保険が最も低くなっていました.

正しい知識を持つ事で, 社会的格差を埋めて欲しいと願います.

大腸内視鏡が恥ずかしいからと, 精密検査を受けない人も多い様です.

然し, 大腸内視鏡検査の経験者の回答は 「意外と恥ずかしくなかった」 が 39% で, 「恥ずかしかった」 (27%) を上回りました.

先入観を捨てて, 先ずは一度受けて見る事が大切だと思います.

Have a nice day!
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