(5774) 変形性膝関節症, mRNA 注射で治療へ2025/09/01 01:58

バイオ企業の PrimRNA (プライムルナ, 東京・港) は, 膝の軟骨が磨り減り, 根本的な治療法がない変形性膝関節症に使う治療薬の臨床試験 (治験) をオーストラリアで 9 月にも開始する.

遺伝情報を伝える物質 「メッセンジャー RNA (mRNA)」 を患者に投与し, コラーゲン などを作る軟骨細胞の働きを高める.

mRNA はワクチンとして初めて医療応用されたが、治療薬向けは実績がなく, 実用化出来れば, 創薬手法の選択肢が広がる.

変形性膝関節症の患者数は国内では自覚症状を有する患者で約 1000 万人, 潜在的な患者は約 3000 万人に上るとも推定される.

加齢などで発症し, 歩くと痛みが生じる.

症状が進むと外出が困難になって健康寿命を縮める要因にもなる.

現状は外科手術で膝関節を取り除き, 人工関節に置き換えるなどの対策があるが対症療法に止まり根本的な治療法はない.

NANO MRNA 子会社である PrimRNA のオーストラリア法人が治験を始める.

大阪大学の位高 啓史教授らの研究チームによる成果を基にする. 位高氏はアドバイザー として治験に関わる.

NANO MRNA によると, mRNA を使った治療薬の治験を国内勢が実施するのは初めて.

mRNA は DNA から遺伝情報をコピーし, 設計図通りの蛋白質を作らせる物質だ.

mRNA の投与によって疾患の予防・治療に繋がる蛋白質の配列さえ分かれば設計出来る. 従来の技術と比べて早く薬を開発出来る.

新型コロナウイルスのワクチンとして初めて医療応用されたが, 治療薬として使えれば, 多様な病気への対応が可能で, 安全性も比較的高いとされる.

ただ, mRNA は不安定な物質で体内で分解され易く, 異物として認識されれば強い免疫反応を引き起す. 投与した際に免疫反応などを抑える高度な技術が必要となる.

今回の治験では, mRNA を膝に注射して, コラーゲンを作る軟骨細胞の働きを高める蛋白質を作らせる.

これによって軟骨を作る能力が向上する. NANO MRNA が開発した特殊な粒子で mRNA を包む. この粒子は免疫反応を刺激する成分を含まない.

人工関節の手術を予定する患者計 20 人弱に投与する. 手術後に除去した膝関節の試料を解析し, 軟骨再生に関わる遺伝子などが機能したのか調べる.

Have a nice day!
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