(4213) クジラを誘う化学物質とは?2021/05/12 03:11

日経によると, 熊本大学大学院の戸田 敬教授は, 米ウッズホール海洋研究所などの科学者と共同で, 海水や海洋大気に存在する化学物質, ジメチルスルフィド (DMS) の濃度と海洋の動物プランクトンの密度に, 正の相関がある事を, 海で実際に計測して突き止めたと言う.

クジラなどの海洋生物が広い海洋でエサの在り処を知る仕組みの解明に繫がる成果との事だ.

DMS は私たちが 「磯の香り」 として感じるにおいの成分で, 硅藻など植物プランクトンが作り出しており, 海の上空では, 大気中に 2 - 3 PPB (PPB は 10 億分の 1) と, ごく微量に存在するとされる.

オキアミなど動物プランクトンが植物プランクトンを捕食すると, DMS やその元になる化学物質が海水中に放出される.

オキアミなどが豊富な場所では, 海水や大気中の DMS 濃度が高いと考えられ, 海洋生物や海鳥は DMS を手掛かりにエサの在り処を知るのではないか, との仮説が唱えられて来ている

小型で持ち運び可能な計測装置を開発し, 調査船に載せて, ウッズホールのジッターバート博士らと共に, クジラが回遊するケープコッド沖 (米マサチューセッツ州) の大西洋に出て DMS を計測した.

その結果, DMS と動物プランクトンの密度の間に相関関係があり, DMS の濃度が高い海域ではプランクトンの密度も高い事が, 実際の海域の調査で実証する事が出来たのである.

この結果から, クジラは, DMS の濃度勾配を手掛かりに, オキアミを探すのではないかと考えられると言う.

今後, クジラの行動と DMS との関係を詳しく調べて行く計画となっている由だ.

戸田教授の専門は分析化学で, 他の人には出来ない微量な化学物質の計測法を研究して来ており, 近年は, 培った技術を活かして, 地球環境や生物間の相互作用に関わる化学物質の振る舞いや, 役割の解明を目指して研究に注力しているとの事.

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