精子を育てる細胞 「セルトリ細胞」2013/03/13 03:42

過日, 日経に以下の記事が載っていた.

精巣で精子を育てる役割を担う細胞を 「セルトリ細胞」 と称している.

米ホワイトヘッド生物医学研究所の研究チームは, マウスによる実験だが, 体細胞に 5 種類の遺伝子を入れる方法で, このセルトリ細胞を作り出す事に成功したとの由.

この事は, 同様の方法で, ヒトのセルトリ細胞を試験管内で作製できれば, 精子形成が上手く行かない "男性不妊症患者" の精子前段階の細胞と一緒に培養して育てる事により, 卵子を体外受精させる治療が実現する可能性がある, との事を意味する。

また, 横浜市立大 の小川 毅彦准教授 (泌尿器病態学) らの研究チーム は, 精子を造れないマウスから, 精巣組織を取り出し, 精子の形成を促す物質を与えながら培養する事により, 正常な精子を得る事に成功したとの事.

人間の精巣組織の培養は現時点では未だ難しく, 今回の成果を臨床応用するには更に時間が掛かるとの由.

だが, 今後, 精子形成障害で起こる多くの男性不妊の治療法に繋げて行く計画の様だ.

今回の実験では, 精巣内に精子のもとになる 「精原細胞」 はあるが, 精原細胞に栄養を与えたり成熟を促したりする 「セルトリ細胞」 が働かず, 精子が育たない様に遺伝子を改変したマウスを使用したと言う.

生後 4 - 11 日のマウスから精巣を取り出して 2 - 3 ミリの組織片にし, 約 40 日間培養した.

培養の際, 成熟を促す KITL という蛋白質と, その効果を増幅する CFS 1 という蛋白質を加えた処, 組織の中で精子が育った由.

顕微授精の結果, 生殖能力のある雌のマウスが生まれた事から, 正常な精子である事も確認できたと言う.

本ブログで触れた事があるが, 「不妊」 と言うと, 通常, 女性に責任があるかの様に思われがちであるが, 確率的には, "不妊の原因の半分は男性側" にもあるのである.

精子の形成が上手く行っていない男性にとって, 希望となる知らせであろう.

けれども, 実用化されるのは何時になる事やら... 残念乍ら, 上手く行ったとして, 我々現役世代には間に合わないであろう事は間違いない.

Have a nice day!
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