健康小話

昨日に続き, 認知行動療法研修開発ｾﾝﾀｰの大野 裕先生が日経に連載しておられる 「こころの健康学」 と言うｺﾗﾑからの引用です.

気力が出ない時には, ごく短時間, 時間を区切って課題に取り組んでみると良いと先週書いた.

遣る気が出ないからと言って, 何もしないでいると, 益々気力はなくなって来る.

やらないといけない課題に取り組めない自分に嫌気がさして, 気持ちも落ち込んで来る.

本当に疲れている時には体を休める必要があるが, 多くの場合は, 何もしないでいる事が却って疲れを意識させる事になる.

ただ待っているだけでは, 意欲は出て来ないのだ.

私たちが, 何かをまたやってみたいと考えるのは, 遣り甲斐を感じたからだ.

ある場所にまた来たいと思うのは, 楽しい体験をしたからだ. 良い体験をする事で, またそれをしてみたいと言う気持ちになって来る.

脳科学的に言うと, 脳内物質のﾄﾞｰﾊﾟﾐﾝが関係した報酬系と呼ばれる脳のﾈｯﾄﾜｰｸが刺激される事で, もう一度その体験をしてみたいと考える様になる.

私たちは, その事を人生の知恵として知っている.

少しだけ無理をしてでも, 遣り甲斐のある事に取り組んだり, 忙しい毎日でも, 気分転換になる様な事をしたりする. それも, ごく簡単な事から, 取り入れる事が大事だと言う事も判っている.

余り難しい事だと, 如何せ無理だと考えて取り組もうと言う気持ちになれない.

この位だったら簡単に出来ると思える事なら, 余り意識せずに取り掛かる事が出来る.

どんな簡単な事でも, 自分が取り組んだ事が出来ると, もっとやってみようと言う意欲が生まれて来る. (引用終り)

確かに, 人生の知恵として, 誰もが経験している事に違いない.

本日のｶｯﾄ写真 : 下平 宏氏ﾌｫﾄｷﾞｬﾗﾘｰから (輪っか雲)

Have a nice day!
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