(5367) 白血病の既存薬, ALS 進行抑制 - 有望な治療法に道 ― 2024/07/11 03:29

京都大学 iPS 細胞研究所 (CiRA) の井上 治久教授らは, 全身の筋肉が徐々に衰える ALS (筋萎縮性側索硬化症) について, 治療薬候補を患者に投与する第 2 段階の臨床試験 (治験) で一部の患者で病気の進行を抑制したと発表している.
患者の iPS 細胞を使って既存薬の中から治療薬候補を見付けた. 最終治験で有効性を確認出来れば, 有望な治療法となる可能性がある由.
ALS は運動神経の障害を伴う難病で, 筋肉が徐々に動かなくなってしまう. 国内には約 9000 人の患者がいるとされ, 重症の場合には発症から数年で人工呼吸器を付けたり, 亡くなったりする場合がある. 進行を遅らせる薬はあるが, 根本的な治療法はない.
井上教授らは, iPS 細胞で ALS の細胞を再現. この細胞に 1 千種類以上の化合物を投与して効果のあるものを探し, 最終的に米ファイザー製の慢性骨髄性白血病薬 「ボスチニブ」 を治療薬候補とした.
2019 - 21 年に実施した第 1 段階の治験では安全性と, 一部の患者で病気の進行を止める効果を確認していた.
今回, 人数を増やして効果を詳細に確かめる為に 22 年から実施した第 2 段階の治験の結果を公表した.
京大や北里大学など 7 カ所の病院で同薬を 1 日に 1 回, 24 週に亘り比較的軽症の 26 人に投与した.
データは別の ALS 治療薬の治験のプラセボ (偽薬) などと比較した処, 26 人中, 少なくとも 13 人で運動機能障害が進行するのを抑制する効果がある事を確認した.
井上教授は 「今後結果を詳細に分析した上で, 第 3 相試験 (最終治験) の実施を目指す」 と話している.
iPS 創薬は iPS 細胞の応用として, 再生医療と並び最も注目されている手法だ.
患者本人の iPS 細胞から体の様々な細胞を作れる性質を生かし, 試験管内で病気を再現して, 効く可能性のある薬の候補を虱潰しに調べられる.
国内では徐々に成果が出始めている.
慶応義塾大学もパーキンソン病の治療薬が ALS の進行を 7 カ月遅らせる効果がある事を見付けた. 現在は最終段階の治験の準備中と言う.
CiRA の別のチームは, iPS 細胞から作った 「オルガノイド (ミニ臓器)」 を使い, 腎臓の難病 「多発性嚢胞腎」 の治療薬候補として白血病の治療薬を見付けた. 現在は初期段階の治験が始まっている.
新しい創薬の手法として注目を集める iPS 創薬だが, 課題はある.
現状では創薬に掛かる費用や時間を節約する為, 既に安全性が確認されている既存薬を転用する例が大半だ.
既存薬は特許が切れると薬価を下げられ, 製薬企業は新たな用途の開発に後ろ向きになりがちだ. 普及には製薬企業の協力は勿論, 用途を拡大した薬は薬価にプレミアムを付けるなど薬事政策の検討も必要になるとの意見もある.
Have a nice day!
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患者の iPS 細胞を使って既存薬の中から治療薬候補を見付けた. 最終治験で有効性を確認出来れば, 有望な治療法となる可能性がある由.
ALS は運動神経の障害を伴う難病で, 筋肉が徐々に動かなくなってしまう. 国内には約 9000 人の患者がいるとされ, 重症の場合には発症から数年で人工呼吸器を付けたり, 亡くなったりする場合がある. 進行を遅らせる薬はあるが, 根本的な治療法はない.
井上教授らは, iPS 細胞で ALS の細胞を再現. この細胞に 1 千種類以上の化合物を投与して効果のあるものを探し, 最終的に米ファイザー製の慢性骨髄性白血病薬 「ボスチニブ」 を治療薬候補とした.
2019 - 21 年に実施した第 1 段階の治験では安全性と, 一部の患者で病気の進行を止める効果を確認していた.
今回, 人数を増やして効果を詳細に確かめる為に 22 年から実施した第 2 段階の治験の結果を公表した.
京大や北里大学など 7 カ所の病院で同薬を 1 日に 1 回, 24 週に亘り比較的軽症の 26 人に投与した.
データは別の ALS 治療薬の治験のプラセボ (偽薬) などと比較した処, 26 人中, 少なくとも 13 人で運動機能障害が進行するのを抑制する効果がある事を確認した.
井上教授は 「今後結果を詳細に分析した上で, 第 3 相試験 (最終治験) の実施を目指す」 と話している.
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患者本人の iPS 細胞から体の様々な細胞を作れる性質を生かし, 試験管内で病気を再現して, 効く可能性のある薬の候補を虱潰しに調べられる.
国内では徐々に成果が出始めている.
慶応義塾大学もパーキンソン病の治療薬が ALS の進行を 7 カ月遅らせる効果がある事を見付けた. 現在は最終段階の治験の準備中と言う.
CiRA の別のチームは, iPS 細胞から作った 「オルガノイド (ミニ臓器)」 を使い, 腎臓の難病 「多発性嚢胞腎」 の治療薬候補として白血病の治療薬を見付けた. 現在は初期段階の治験が始まっている.
新しい創薬の手法として注目を集める iPS 創薬だが, 課題はある.
現状では創薬に掛かる費用や時間を節約する為, 既に安全性が確認されている既存薬を転用する例が大半だ.
既存薬は特許が切れると薬価を下げられ, 製薬企業は新たな用途の開発に後ろ向きになりがちだ. 普及には製薬企業の協力は勿論, 用途を拡大した薬は薬価にプレミアムを付けるなど薬事政策の検討も必要になるとの意見もある.
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