(5025) 人工甘味料 「アステルパーム」 の発癌性 (2)2023/08/04 01:56

清涼飲料や食品に使われる人工甘味料 「アスパルテーム」 について, 世界保健機関 (WHO) 傘下の機関が, 「発癌性の可能性がある」 と発表している.

ただ, 根拠となる科学的データは 「限定的」 で追加の研究が必要としており, 専門家からは 「説得力が足りない」 との声が出ている.

WHO 傘下の国際がん研究機関 (IARC) が, アスパルテームの発癌性について, 4 段階評価の内, 下から 2 番目の 「2B」 に分類している.

2B は 「人に対して発癌性がある可能性があるもの」 とされている.

IARC は化学物質や食品などについて, 発癌性を示す科学的データが根拠として強いか如何かを基に分類している.

分類は発癌性の強さではなく, 科学的根拠の強さを基にしている.

アスパルテームの分類について 「人での発癌性の証拠が限定的だがある」 とした. 動物で発癌性を示す証拠や, 発癌性物質としての科学的な特性を示す証拠も限定的だがあったと言う.

アスパルテームは 1980 年代以降, ダイエット飲料やチューインガム, 歯磨き粉や咳止めなど, 幅広い製品に使われて来た. 日本では 83 年に当時の厚生省が食品添加物として安全性を評価し、使用を認可している.

2B には漬物など約 320 種を分類している. 2B に分類されるのは, (1) 人での発癌性の証拠が限定的だがある (2) 実験動物で発癌性を示す十分な証拠がある (3) 発癌性物質としての科学的な特性の有力な証拠がある...の 3 条件の内, 1 つを満たしたものだ.

英インペリアル・カレッジ・ロンドンのアラン・ブービス名誉教授 (毒性学) は 「アスパルテームが 2B に分類された事は, 発癌性があると結論付けるには説得力が足りない事を反映している」 と指摘する.

許容される摂取量は WHO と国連食糧農業機関 (FAO) の合同食品添加物専門家会議 (JECFA) が示しており, 体重 1 キロ当り 1 日 40 ミリグラムとしている.

体重 70 キロの人では, アスパルテーム入りの炭酸飲料 9 - 14 缶に当る. ブービス氏は 「(JECFA が示す) 許容量を超えずに摂取するなら有害な影響は及ぼさないだろう」 と見ている.

国際清涼飲料協議会 (ICBA) は, 「JECFA がアスパルテームは安全であると結論付けている」 との声明を発表している.

日本の清涼飲料の業界団体, 全国清涼飲料連合会 (東京・千代田) は 「ICBA の声明に賛同している」 と言う.

過去には分類が変った例もある.

コーヒーは以前, 2B に分類されていた. その後, 膵臓などへの発癌作用がない事, 肝臓などでは発癌リスクが下がる事が分り, 2016 年に 「人での発癌性を分類出来ない」 とする 3 に変更されている.

本日のカット写真 : 下平 宏氏フォトギャラリーから (準絶滅危惧種アサザ)

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