笑い療法士 ― 2009/11/15 14:10
笑いが健康によいことは, 以前, 「笑う門には福来る」 の項でも紹介している.
笑うことで, 先ず, ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの分泌が抑制されるとの実験データがある.
くすぐられた時に出る笑いよりも, ゲームなどで頭を使って得られる笑いの方が効果は大きいらしい.
また, 「幸せホルモン」 とも呼ばれている神経伝達物質のセロトニンが笑いによって放出され, その効果は一層高まる様だ.
このセロトニンが不足すると鬱病やパニック障害・摂食障害などの心の病を惹き起し易くなると言われている.
更に, 笑う事で, インシュリンの分泌作用が働くので, 血糖値を正常化させたり, 脳内モルヒネであるエンドルフィンやドーパミンなどが大量に分泌される他, 腫瘍細胞やウィルス感染細胞を直接攻撃する働きを有する NK 細胞が活性化する, とのデータも得られている様である.
この様に, 笑いは人の免疫力を高める機能を持っているのである.
そこで, 「笑い療法士」 と言って, 病気の人の自己治癒力を高め, 健康な人の発病予防をサポートする専門家を養成しようとの組織が 2005 年に立ち上げられている.
現在, 癒しの環境研究会代表世話人・笑医塾塾長である高柳 和江先生によれば, 「相手の心に寄り添って, 笑いを引き出す」 ことが笑い療法の重要な点であると説いている. (以下, 「医道の日本」 8 月号を参考にした.)
この研究会からは, 既に 400 人程度が笑いのプロとして病院や福祉の現場で活躍しているとの事である.
「笑いプロデューサー養成講習会」 では, 二人一組となり, お互いを褒め合うことから始める.
自分の良いところを相手が見付けて褒めてくれれば嬉しくなるし, 幸せな気分にもなる.
そして自分を好きになると自信も出て, 自信が出ると相手を幸せにしたくなる.
そこで相手を褒めてみると, 喜んでくれる. そんな連鎖が心の笑いを生むのだと言う.
若し, 相手に否定的な事を言わねばならない時は, 相手に嫌な想いをさせない様に 「PNP」 と言う話し方をする.
P は Positive (積極的, 肯定的), N は Negative (消極的, 否定的) の略で, 例えば, 「お母さんのカレーは凄く美味しいのだけれど, もう少し辛くして呉れたら, もっと美味しくなるんだけどなあ」 と言った話し方を指す.
また, 「アイ (愛) ・メッセージ」 と言う話し方もある. 「アイ」 は英語の I (私), 愛, Eye (目) の事を意味し, I (私) を主語として, 愛情を持って相手の目を見詰めて話す対話を大切にするのだと言う.
例えば 「タバコを止めてよ」 と言うのは You (相手) を主語としたメッセージになるが, 「タバコを止めて呉れると私は嬉しいのだけど」 と I (私) を主語にして, 相手を冷たく突き放すのではなく, 自分の気持ちに愛情を込めた形で, 然も, 言いたい事をきちんと伝える話し方がそうである.
最近, 比較的安易に 「癒し」 と言う言葉が使われているが, 相手の気持ちを汲み取りながら, その相手の人の個人として人間性を守る事, この人に任せたら安心, と相手に感じて貰える環境づくりが, 医療の現場では重要だ, と高橋先生は主張している.
然し, こう言った 「笑いのメッセージ」 や 「アイ・メッセージ」 は何も医療現場に限った話ではなく, ストレスの多い社会に生きている我々にとって, 日常の対人関係においても欠かせない視点であると思うのである.
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
笑うことで, 先ず, ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンの分泌が抑制されるとの実験データがある.
くすぐられた時に出る笑いよりも, ゲームなどで頭を使って得られる笑いの方が効果は大きいらしい.
また, 「幸せホルモン」 とも呼ばれている神経伝達物質のセロトニンが笑いによって放出され, その効果は一層高まる様だ.
このセロトニンが不足すると鬱病やパニック障害・摂食障害などの心の病を惹き起し易くなると言われている.
更に, 笑う事で, インシュリンの分泌作用が働くので, 血糖値を正常化させたり, 脳内モルヒネであるエンドルフィンやドーパミンなどが大量に分泌される他, 腫瘍細胞やウィルス感染細胞を直接攻撃する働きを有する NK 細胞が活性化する, とのデータも得られている様である.
この様に, 笑いは人の免疫力を高める機能を持っているのである.
そこで, 「笑い療法士」 と言って, 病気の人の自己治癒力を高め, 健康な人の発病予防をサポートする専門家を養成しようとの組織が 2005 年に立ち上げられている.
現在, 癒しの環境研究会代表世話人・笑医塾塾長である高柳 和江先生によれば, 「相手の心に寄り添って, 笑いを引き出す」 ことが笑い療法の重要な点であると説いている. (以下, 「医道の日本」 8 月号を参考にした.)
この研究会からは, 既に 400 人程度が笑いのプロとして病院や福祉の現場で活躍しているとの事である.
「笑いプロデューサー養成講習会」 では, 二人一組となり, お互いを褒め合うことから始める.
自分の良いところを相手が見付けて褒めてくれれば嬉しくなるし, 幸せな気分にもなる.
そして自分を好きになると自信も出て, 自信が出ると相手を幸せにしたくなる.
そこで相手を褒めてみると, 喜んでくれる. そんな連鎖が心の笑いを生むのだと言う.
若し, 相手に否定的な事を言わねばならない時は, 相手に嫌な想いをさせない様に 「PNP」 と言う話し方をする.
P は Positive (積極的, 肯定的), N は Negative (消極的, 否定的) の略で, 例えば, 「お母さんのカレーは凄く美味しいのだけれど, もう少し辛くして呉れたら, もっと美味しくなるんだけどなあ」 と言った話し方を指す.
また, 「アイ (愛) ・メッセージ」 と言う話し方もある. 「アイ」 は英語の I (私), 愛, Eye (目) の事を意味し, I (私) を主語として, 愛情を持って相手の目を見詰めて話す対話を大切にするのだと言う.
例えば 「タバコを止めてよ」 と言うのは You (相手) を主語としたメッセージになるが, 「タバコを止めて呉れると私は嬉しいのだけど」 と I (私) を主語にして, 相手を冷たく突き放すのではなく, 自分の気持ちに愛情を込めた形で, 然も, 言いたい事をきちんと伝える話し方がそうである.
最近, 比較的安易に 「癒し」 と言う言葉が使われているが, 相手の気持ちを汲み取りながら, その相手の人の個人として人間性を守る事, この人に任せたら安心, と相手に感じて貰える環境づくりが, 医療の現場では重要だ, と高橋先生は主張している.
然し, こう言った 「笑いのメッセージ」 や 「アイ・メッセージ」 は何も医療現場に限った話ではなく, ストレスの多い社会に生きている我々にとって, 日常の対人関係においても欠かせない視点であると思うのである.
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)