健康小話

日経の報ずる処に拠ると, 厚生労働省は高齢の癌患者を治療する時の指針 (ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ) を新たに作成すると言う.

患者が少しでも希望する暮しを送れる様に, 抗癌剤を過度に使わず, 痛みや苦しみを和らげる治療を優先する事を選択肢として示す方向との由だ.

厚労省が世代を限った治療方針を検討するのは初めてとなる.

増大する一方の医療費の配分を巡る議論にも影響を及ぼす事になりそうだ.

同省は今後 6 年間の癌対策を示す 「第 3 期がん対策推進基本計画」 を今夏にも纏める予定である.

新指針の検討が柱の一つになる様だ.

厚労省は指針を作る為, 国立がん研究ｾﾝﾀｰが公表した調査結果を参考にすると言う.

同ｾﾝﾀｰは 70 歳以上で進行癌の患者約 1500 人を調べ, 抗癌剤を投与した患者としなかった患者で数年後の生存率を比べている.

調査の結果, 一部のｹｰｽでは生存率に違いはないとの結果が出ている.

ただ, 信頼出来るﾃﾞｰﾀを得るには, 更に調査を広げる必要もある.

抗癌剤の治療を続けるのか, 生活の質 (QOL) を優先した治療をするのかは難しい判断となる.

一方, これとは別に, 厚労省は認知症を発症した癌患者の意思決定を支える仕組みも検討すると言う.

どの様なｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝになるのか興味深いが, 治療の基本はｹｰｽ･ﾊﾞｲ･ｹｰｽ, 患者さん個別のﾒﾆｭｰにならざるを得ないと思う.

Have a nice day!
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