(2632) 褒め言葉の効果 - 脳を刺激, 意欲引き出す2017/05/11 02:44

再び, 認知行動療法研修開発センターの大野 裕先生の 「こころの健康学」 から. (以下、引用)

過重労働の為に鬱状態になって相談を受けた人から, 上司の対応について話を聞いて成程と思った事がある.

その人は, 深夜残業や休日出勤が続き, 心身ともに疲れ果てて仕事を休まなくてはならなくなった.

休職するまでに追い詰められたのは単に仕事の負担だけではないとその人は話していた.

寧ろ上司の対応が精神的に自分を追い詰めたのだと言う.

上司は, その人が働いているのを横目に先に退社するし, 休日に出社する事も殆どない.

然し, それは仕事の内容からして止むを得ないと言う.

その人の仕事は極めて専門的で, 良く理解していない上司が居ると却って迷惑に感じると思う.

負担になったのは, 退社時に何も声を掛けない上司の態度だ.

せめて 「頑張っているね」 とか 「助かるよ」 と言う声掛けをして欲しかった. それがない事が, 仕事の辛さに輪を懸けたのだと言う.

この指摘は職場や家庭での人間関係を考える上で大事だ.

脳の中に報酬系と呼ぶシステムがある.

自分が何かに取り組んで達成出来ると報酬系が刺激され, やる気が引き出される.

直ぐに成果が上がらなくても楽しくなくても, 褒められると報酬系が刺激される.

処が, この上司の様に何も声掛けがないと, 自分がどの様に思われているかが気になって, 仕事への意欲や集中力が落ちる. 思う様に仕事が進まず, 自信もなくなって来る.

この様に, 周囲からの声掛け一つで意欲が変化するし, 精神的な不調を引き起こす事さえもある.

以上で, 引用は終りだが, 誉め言葉の効用は, 単に, 職場の人間関係に止まらない.

家庭における夫婦関係・親子関係においても, また 地域社会においてもその効用は共通している.

褒め言葉は "思い遣りのこころ" なのである.

Have a nice day!
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