(4736) 発癌要因, トップは感染症2022/10/19 01:21

今回は, 中川 恵一東京大学病院准教授が日経に連載している 「がん社会を診る」 からの引用です. 参考にして戴きたい. (以下引用)

前回と前々回に書きましたが, 野菜や果物による癌予防に多くを期待する事は出来ません.

また, 肉による悪影響も殆どありません.

日本人男性の発癌原因の約 24% が喫煙によるものです.

喫煙に次いで重要なのが 「感染」 で 18% を占めます. 第 3 位が飲酒で 8% です.

男性に比べて生活習慣が良好な女性の場合, 発癌要因に占める喫煙や飲酒は 4% 前後に過ぎません.

女性の発癌要因の中でダントツの第 1 位は感染で 15% を占めます.

男女合わせても, 日本人の発癌要因のトップは感染で, 17% を占めます.

喫煙が第 2 位で 15%, 飲酒が第 3 位の 6% となります.

続いて, 胃癌を増やす塩分過多が 2% 程度,

食物繊維不足や過体重は 1% 程度で, 受動喫煙は 0.5% に過ぎません.

日本人男性の癌罹患の原因の 43%, 女性では 25% (男女計 36%) が, 生活習慣や癌に関連する感染症など, 予防可能なものです.

また, 癌死亡の原因については, 男性で 50%, 女性で 27% (男女計 41%) が予防可能です.

これまで日本人の癌の原因トップはたばこでしたが, 喫煙率低下と共に, 癌を誘発する感染症が発癌要因の 1 位となっています.

癌関連の感染症としては, 胃癌の原因の 98% を占めるピロリ菌, 肝臓癌の原因の 7 割程度を占める肝炎ウイルス, 子宮頚癌の原因の略 100% を占めるヒトパピローマウイルス (HPV) が重要です.

母乳から感染して白血病の原因となるウイルス (ヒト T 細胞白血病ウイルス 1 型) もあります.

コロナは, 忘れ掛けていた感染症の脅威を再認識させましたが, 社会の衛生化と共に, 世界的には感染が原因となる癌は減少しています.

実際, 欧米では癌関連の感染症は, 癌の原因の 5% 程度まで減っています.

日本でも, かつて癌の代表だった胃癌は, 冷蔵庫の普及や上水道の整備などでピロリ菌の感染率が激減し, 除菌治療も進んだ為, 死者は減少に転じています.

肝臓癌は, 輸血用の血液から肝炎ウイルスを取り除いたり, 注射器の使い回しを止めたりする事で, 10 年で死亡率が半分に減っています.

一方, 一時減少していた子宮頚癌は 2000 年頃より再び増加に転じています.

本来減って行く筈の感染型の癌が増えるのは, 先進国の中では異例の事態です.

検診率の低さの他, 約 9 年に亘り 「HPV ワクチン」 の 「積極的な勧奨」 が差し控えられた影響もあったと思います.

一刻も早く対策を打つべき由々しき事態です (引用終り)
.
参考になったでしょうか?

Have a nice day!
-------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

コメント

トラックバック