(5773) 緊急避妊薬, 厚労省市販承認へ : 年齢制限なし, 診察不要2025/08/31 02:15

日経の報ずる処によると, 厚生労働省の専門部会は 29 日, 緊急避妊薬 (アフターピル) の市販薬としての販売を了承した.

医師の処方箋なしで夜間や休日も入手し易くなり, 避妊の失敗や性暴力などによる意図しない妊娠から女性の心身を守り易くなる.

悪用や乱用を懸念する慎重意見があり, 検討開始から 8 年を要した.

あすか製薬の 「ノルレボ」 について薬事審議会 (厚労相の諮問機関) の要指導・一般用医薬品部会が了承した. 必要な手続きを経て福岡 資麿厚生労働相が承認する. 一般的に承認まで 3 - 4 カ月掛かると言う.

性交後 72 時間以内に 1 錠を 1 回服用すると高い確率で妊娠を防げる.

早く服用した方が効果が高いとされる. 世界保健機関 (WHO) は市販を推奨している.

厚労省は研修を受けた薬剤師による対面販売とその場での服用を義務付ける. 転売や譲渡を防ぐ狙いがある. 使用年齢に制限は設けない.

未成年に販売する際も身体の保護を優先する観点から保護者の同意は不要とする.

薬局やドラッグストアにはプライバシーに配慮した体制や近隣の産婦人科医などとの連携を求める.

現在は処方箋医薬品に指定され, 医師の診察が必要だ. 産婦人科や婦人科が処方するケースが多く, 夜間や休日などは診察を受け難い事がある.

処方箋がなくても薬剤師のいる薬局などで購入出来る様, 求める声が上がっていた.

処方箋医薬品を市販薬に切り替える場合, 原則 3 年間は対面販売した後はオンライン販売が可能な区分に移行する.

2025 年 5 月に成立した改正医薬品医療機器法は例外的に対面販売を続ける特定要指導医薬品の区分を新設した.

部会は新区分への指定も了承した. 同区分に指定される初の医薬品となる.

部会に先立つ検討会議では若い世代を代表する委員から女性のプライバシーや心理的負担に配慮し, 薬剤師の目の前での服用を条件としない様求める意見が出た.

厚労省は適正使用の観点から当初はその場での服用を義務付けるものの, 販売の在り方について一定期間後に見直しを議論する考えだ.

あすか製薬は 24 年 6 月, ノルレボの市販化を厚労省に申請していた. 富士製薬工業も 24 年 10 月にレボノルゲストレル錠を申請済みだ.

市販化の検討は 17 年に始まった. パブリックコメントで賛成する回答が 9 割に達したものの, 関係学会などは 「避妊に成功したか自身で判断するのが難しく, 妊娠に気付くのが遅れかねない」 「薬剤師が専門的知識を付ける必要がある」 などと反対した.

日本の性教育の遅れや, 悪用・乱用を懸念する意見もあった.

20 年末, 第 5 次男女共同参画基本計画に一定の条件の下, 処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用出来る様検討する事が盛り込まれ, 潮目が変った.

Have a nice weekend!
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