(5691) 癌点滴薬でリモート治験, 国内初 : 地方患者の負担軽減2025/06/10 02:24

愛知県がんセンターと聖マリアンナ医大病院 (川崎市) などは, 癌患者が掛かり付け病院からオンライン診療を使ってリモート形式で参加出来る, 点滴薬の治験を始めたと言う.

内服薬のリモート治験は既に実施しているが, 点滴薬では国内初となり, 地方の患者の通院負担軽減が期待される.

近年, 患者の遺伝子変異を調べて個人に合う薬を使う 「癌ゲノム医療」 が広がりつつある.

患者に合う治験中の薬が見付かっても, 実施する医療機関が都市部に集中している為, 地方の患者が参加を断念するケース があり課題となっている.

治験の対象は 「HER 2」 と言う遺伝子に異常があるタイプの固形癌患者.

センターなどが患者の掛かり付け病院と連携し, オンラインで患者に治験の説明や診察を行う.

掛かり付け病院に点滴薬を送付し, 必要な検査や点滴は掛かり付け病院が行う為, 患者はセンター などに出向く必要がない.

患者のデータは病院間で共有し, 治験の継続や中止の判断, 安全性や有効性の評価などは治験を取り纏めるセンターなどが行う.

参加登録した約 50 人の内 3 人がリモートで参加する.

なお, 地方患者の負担軽減は, 2022 年から 「ALK」 遺伝子に異常がある癌患者を対象とした癌内服薬のリモート治験も実施している.

治験を率いるセンターの谷口 浩也医長は 「リモート治験が広がる事で, 患者の治療の選択肢の増加に繋がって欲しい」 と話している.

Have a nice day!
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