鍼灸治療とは何か? - (3)2009/12/29 20:57

鍼灸治療には 「未病を治す」 と言う言葉があるが, 一体, 鍼灸治療を受けていると病気になり難くなるものなのだろうか?

松尾芭蕉の 「奥の細道」 の冒頭に, "笠の付かえて, 三里に灸すゆるより, 松島の月先心にかかりて...」とある. 当時, 健康を保ちながら長旅を続けるには, 灸は大切な手段だったのであろう.

因みに, 健康維持に有効な経穴は, 下肢にある "足三里" や "三陰交", 胸部の "膻中", 上腹部の "中脘", 下腹部の "関元" などである.

さて, 昭和大学医学部第一生理学教室はラットの足三里に相当する部位に鍼を打ち, ウィルス感染細胞や一部の腫瘍細胞を攻撃する NK (ナチュラル・キラー) 細胞の働きが活発になる事を明らかにしている. NK 細胞の活性化は, 免疫力が高まる事を意味している.

また, ラットの足三里と三陰交に相当する部位に鍼刺激を与えた処, 血液がサラサラになったと言う. 皆さん良くご存知の様に, 血液がドロドロしていると, 生活習慣病の元となる活性酸素が多くなるのである.

以上の 2 つ実験結果から, 鍼灸を継続して行く事で, 身体が病気になり難くなる可能性がある事を示唆していると推定される.

よく 「継続は力なり」 と言われるが, 現に, 臨床経験上も, 鍼や灸による施術を続けていると、体質改善が図られ, 健康の維持・向上に繋がっている患者さんが少なくないのである.
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)

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