(1781) 口臭と唾液 ― 2015/01/10 02:58

唾液には,
(1) 歯の再石灰化を促す :
唾液に含まれるカルシウムやリン酸が, 歯の表面のエナメル質に沈着し, 細かい傷や虫歯を補修する,
(2) 消化酵素で食べ物を消化する :
アミラーゼという消化酵素が澱粉を糖へ分解する. (ご飯を噛んでいると段々甘くなるのはこの作用),
(3) 抗菌作用で菌の繁殖を抑える :
ゾチーム, ラクトフェリンなどの成分が, 細菌やウイルスを殺す. (噛む撹拌作用で嫌気性菌を抑える)
と言う, 3 つの大きな機能を有している.
従って, 唾液の量が減れば, これらの機能が低下して仕舞う訳だ.
では, 唾液は 1 日にどの位作られているかと言うと, 個人差は勿論あるものの, 何と, 1.5 リットルもの量になるのである.
処で, 唾液を作るのは, 口の周りにある 3 つの唾液腺である.
物を食べたりお喋りをすると, ここから唾液が出て来る.
どの唾液腺から出る唾液も, 中身は略一緒であるが, 一般に, 若い人ほど唾液量は多く, 年を取るに連れて減少する.
また, ストレスや, 糖尿病の様な病気の影響で減小する事もある.
さて, 唾液量が減ると, 先ず, 口臭が顕著になって来る事が多い.
口の中に棲み付く細菌, 特に, 嫌気性菌と呼ばれる菌が増殖し, 口臭の原因成分を作り出し, 口臭がきつくなるのである.
処で, 日常生活の中で, 唾液量に大きな影響を与えるのは, 食事である.
もう少し正確に言うと 「よく噛む事」 だ.
食べ物をしっかり噛むのが, 唾液を出す要件で, 食事をちゃんと摂らなかったり, よく噛まずに吞み込んでいたりすると, 分泌量が減って来る.
食事をよく噛むと唾液が出てきて, 口中に撹拌し, 淀んでいた嫌気性菌の棲み処にも, 新鮮な酸素と抗菌作用を持つ唾液が送り込まれる.
すると嫌気性菌の増殖が抑えられ, 口臭も出難くなるのである.
日中は物を食べたり, 喋ったりして唾液がよく出るので, 嫌気性菌が大人しくしているが, 夜間は唾液が余り出ないので, 嫌気性菌が増える.
朝, 起き掛けに口臭が強いのはその為である.
ストレスなどが原因で, 唾液が慢性的に減小してしまうのが 「ドライマウス」 だが, これも, 口臭は典型的な症状の一つである.
口臭が気になる人は, 先ず, 「唾液をしっかり出す」 事が大事なのだ.
因みに, 唾液の浸みたマスクが臭う事があるけれども, それは唾液の所為ではない.
唾液は基本的には無臭であり, マスクが臭うのはマスク上で嫌気性菌が繁殖して臭うのである.
唾液は, 口腔の健康に不可欠な存在と言えるのである.
今日のカット写真提供 : 下平 宏氏 (オオハクチョウ・シリーズ)
Have a nice weekend!
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・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
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(2) 消化酵素で食べ物を消化する :
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(3) 抗菌作用で菌の繁殖を抑える :
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と言う, 3 つの大きな機能を有している.
従って, 唾液の量が減れば, これらの機能が低下して仕舞う訳だ.
では, 唾液は 1 日にどの位作られているかと言うと, 個人差は勿論あるものの, 何と, 1.5 リットルもの量になるのである.
処で, 唾液を作るのは, 口の周りにある 3 つの唾液腺である.
物を食べたりお喋りをすると, ここから唾液が出て来る.
どの唾液腺から出る唾液も, 中身は略一緒であるが, 一般に, 若い人ほど唾液量は多く, 年を取るに連れて減少する.
また, ストレスや, 糖尿病の様な病気の影響で減小する事もある.
さて, 唾液量が減ると, 先ず, 口臭が顕著になって来る事が多い.
口の中に棲み付く細菌, 特に, 嫌気性菌と呼ばれる菌が増殖し, 口臭の原因成分を作り出し, 口臭がきつくなるのである.
処で, 日常生活の中で, 唾液量に大きな影響を与えるのは, 食事である.
もう少し正確に言うと 「よく噛む事」 だ.
食べ物をしっかり噛むのが, 唾液を出す要件で, 食事をちゃんと摂らなかったり, よく噛まずに吞み込んでいたりすると, 分泌量が減って来る.
食事をよく噛むと唾液が出てきて, 口中に撹拌し, 淀んでいた嫌気性菌の棲み処にも, 新鮮な酸素と抗菌作用を持つ唾液が送り込まれる.
すると嫌気性菌の増殖が抑えられ, 口臭も出難くなるのである.
日中は物を食べたり, 喋ったりして唾液がよく出るので, 嫌気性菌が大人しくしているが, 夜間は唾液が余り出ないので, 嫌気性菌が増える.
朝, 起き掛けに口臭が強いのはその為である.
ストレスなどが原因で, 唾液が慢性的に減小してしまうのが 「ドライマウス」 だが, これも, 口臭は典型的な症状の一つである.
口臭が気になる人は, 先ず, 「唾液をしっかり出す」 事が大事なのだ.
因みに, 唾液の浸みたマスクが臭う事があるけれども, それは唾液の所為ではない.
唾液は基本的には無臭であり, マスクが臭うのはマスク上で嫌気性菌が繁殖して臭うのである.
唾液は, 口腔の健康に不可欠な存在と言えるのである.
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