健康小話

認知症と診断される前段階で, 以前と較べて認知機能が低下している状態が MCI である.

この段階で気が付いて, 脳に刺激を与えるなどの対策を講ずる事で, 認知症の発症を予防出来る可能性がある.

浦上 克哉先生 (日本認知症予防学会理事長, 鳥取大学医学部保健学科教授) は次の様なﾁｪｯｸ項目を挙げておられる.

1) 周りの人が 「臭い」 と言っているのに, その臭いを感じない事があった.

2) 汗臭い服を着ていても, 分らなくなった.

3) 納豆や干物の臭いに気付かなくなった.

4) ｵｲﾙやｼﾝﾅｰなどの臭いに気付かなくなった.

5) 籠ったﾆｵｲに気付かず, 換気をしなくなった.

6) 焦げ臭さに気付かず, 料理を焦がした.

7) 香水の匂いが分らず, 沢山着ける様になった.

8) 花の匂いが分らなくなった.

9) ｱﾛﾏｵｲﾙの香りが感じられなくなった.

最初のうちは, "嫌な臭い" が分らなくなり, 次第に "良い匂い" も分らなくなる, と浦上先生は指摘している.

処で, 嗅神経の再生能力は高く, 刺激を与えると次第に機能が恢復する.

この性質を利用した認知症予防法が 「ｱﾛﾏｾﾗﾋﾟｰ」 で, ｱﾛﾏｵｲﾙの香りで嗅神経を刺激すると, その刺激が海馬にも伝わり, 海馬や周辺の神経細胞を活性化して, 機能の維持･恢復が期待出来ると, 浦上先生は仰っている。

尚, 認知症の予防には, 昼はﾛｰｽﾞﾏﾘｰｶﾝﾌｧｰとﾚﾓﾝの組み合わせで脳が活性化し, 夜は真正ﾗﾍﾞﾝﾀﾞｰとｽｲｰﾄｵﾚﾝｼﾞの組合せでﾘﾗｯｸｽさせるのが最適であるとの由である.

何れにせよ, ﾆｵｲに鈍感になったら, 認知症を疑ってみるに越した事はない様だ.

Have a nice weekend!
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