健康小話

『健やかに老いるための時間老年学』 の著者, 大塚 邦明東京女子医大名誉教授 (時間内科学) へ, 塚田 紀史 『東洋経済』 記者が, ｲﾝﾀﾋﾞｭｰを行っている.　

人の老いは "生体ﾘｽﾞﾑの老い" によって齎される事が分って来たと言う.

病を予防し, 健やかな長寿を得るための 「生体ﾘｽﾞﾑを整える方法」 とは何か? そのﾋﾝﾄが明かされている. (以下, 引用)

T : 生体内の時計が生体ﾘｽﾞﾑや寿命を支配しているのですか?

O : いかに健康に生きるか. 三つの時計が大いに関っている.

人体の中にある体内時計, 腹時計, こころの時計だ. それらに, 健康長寿の為のｺﾂが隠れている.

T : 体内時計?

O : 体内時計 (生体時計) は, 朝が来ると目が覚め, 夜が来ると眠くなる. 時間が来るとお腹が空いて規則的な食事を摂る, と言う様な, 当り前に過ごしている生活のﾘｽﾞﾑ. 学問的に言えば, 「概日ﾘｽﾞﾑ」 だ.

T : 人においては, 体内時計は脳の視床下部にある. 中に時計遺伝子があって時を刻んでいる.

例えば海外に行ったりすると, 時差ﾎﾞｹになる. 不眠になったり, 時に寒けを感じたり, 下痢になったり, 或いは仕事の能率が落ちたりする.

体内時計が狂って生活の質が落ちるのだ.

時計遺伝子を一つでも取り出すと体内時計は時を刻まなくなるが, それだけではなくて, 高血圧や糖尿病, 或いは癌と言った様々な病気を齎す.

それを纏めて 「ﾉﾝｸﾛｯｸ ﾌｧﾝｸｼｮﾝ」 と言っている. 時を刻むと言う事で見付かった遺伝子だが, 実際には寿命や老化をも調節している事が判って来た.

地球上の全生命で見ても, 時を刻む仕組みを持たない生命はない.

進化の過程で時を刻む仕組みを身に付け損ねた生命は, 地球上から消えて行っているのだ.

Have a nice day!
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