(2292) 射精回数と前立腺癌の関係 (2) ― 2016/06/05 02:29
<日本では, 男性の癌罹患率 2 位が前立腺癌>.
癌の種類によっては, 何らかの生活習慣の改善や感染の防止が発症リスクの低下に役立つ事が知られている.
例えば, 肺癌の場合, 喫煙しなければ発症の危険性は大きく低下する.
子宮頸癌であれば, HPV (ヒトパピローマウイルス) への感染を防げばリスクが低下する.
然し, 前立腺癌については, 何に気を付ければ癌になるリスクが下がるのかは, 殆ど判っていなかった.
著者らは, 今回の研究に先立ち, 2004 年に最初の論文を発表している.
この論文は, 米国の男性医療従事者を 8 年間追跡した研究結果で,
"1 カ月当りの射精 (性交, 夢精, 自慰のいずれかを問わない) の回数が前立腺癌の発症リスクと逆相関する"
事を示唆している.
今回は, 同じ集団を更に 10 年間追跡したデータを利用して, より質の高い分析を行っている.
<米国の男性医療従事者の 1 カ月当りの射精回数を調査>
この試験に参加したのは, 1986 年の時点で 40 - 79 歳で, 癌ではなかった男性医療従事者である.
それらの男性に対して, 1992 年の時点で, 射精回数に関する調査を行なっている.
設問は 「20 - 29 歳時, 40 - 49 歳時, 1991 年の 1 カ月当りの射精回数を以下から選んで下さい」 と言うもので, 選択肢は 「0 - 3 回, 4 - 7 回, 8 - 12 回, 13 - 20 回, 21 回以上」 となっている.
その後, 2010 年まで追跡出来た 3 万 1925 人を分析している.
月平均射精回数と前立腺癌の関係を分析するに当って, 前立腺癌の発症に関係する可能性のある, 食事の内容やライフスタイル, 前立腺癌検診を受けているか如何か, などを考慮している.
対象となった男性のうち, 1 カ月の平均射精回数が 13 回以上だった人の割合は, 20 - 29 歳時には 57% だったが, 40 - 49 歳時には 32% に減少していた.
20 - 29 歳時と 40 - 49 歳時の射精回数が同程度だったと回答した男性が 40% いた一方で, 47% は, 年をとって射精回数が一段階低下した (例えば, 20 - 29 歳時は 8 - 12 回だったが 40 - 49 歳には 4 - 7 回になっていた) と回答している.
計 18 年の間に, 前立腺癌と診断された男性は 3839 人だった.
射精回数と前立腺癌の関係を推定する為の参照群には, 1 カ月の平均射精回数が 4 - 7 回の集団 (下から 2 番目の集団) を選んでいる.
一番少ない 「0 - 3 回」 を参照群に選ばなかったのは, 「0 - 3 回」 と答えた男性が少なく, また, 射精回数がここまで少ないのは深刻な病気に罹っているからではないかと考えた為である.
20 - 29 歳時の射精回数と癌の関係を調べた処, 前立腺癌のリスクは, 4 - 7 回の男性に比べ, 21 回以上の男性で 19% 低くなっていた.
同様に, 40 - 49 歳時点では 21 回以上の男性の前立腺癌リスクは 22% 低く, 1991 年時点は 24% 低くなっていた.
20 - 29 歳時と 40 - 49 歳時の両方で 1 カ月の射精回数が 21 回以上だった男性の前立腺癌のリスク低下は 22% だった.
Have a nice weekend!
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・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.
癌の種類によっては, 何らかの生活習慣の改善や感染の防止が発症リスクの低下に役立つ事が知られている.
例えば, 肺癌の場合, 喫煙しなければ発症の危険性は大きく低下する.
子宮頸癌であれば, HPV (ヒトパピローマウイルス) への感染を防げばリスクが低下する.
然し, 前立腺癌については, 何に気を付ければ癌になるリスクが下がるのかは, 殆ど判っていなかった.
著者らは, 今回の研究に先立ち, 2004 年に最初の論文を発表している.
この論文は, 米国の男性医療従事者を 8 年間追跡した研究結果で,
"1 カ月当りの射精 (性交, 夢精, 自慰のいずれかを問わない) の回数が前立腺癌の発症リスクと逆相関する"
事を示唆している.
今回は, 同じ集団を更に 10 年間追跡したデータを利用して, より質の高い分析を行っている.
<米国の男性医療従事者の 1 カ月当りの射精回数を調査>
この試験に参加したのは, 1986 年の時点で 40 - 79 歳で, 癌ではなかった男性医療従事者である.
それらの男性に対して, 1992 年の時点で, 射精回数に関する調査を行なっている.
設問は 「20 - 29 歳時, 40 - 49 歳時, 1991 年の 1 カ月当りの射精回数を以下から選んで下さい」 と言うもので, 選択肢は 「0 - 3 回, 4 - 7 回, 8 - 12 回, 13 - 20 回, 21 回以上」 となっている.
その後, 2010 年まで追跡出来た 3 万 1925 人を分析している.
月平均射精回数と前立腺癌の関係を分析するに当って, 前立腺癌の発症に関係する可能性のある, 食事の内容やライフスタイル, 前立腺癌検診を受けているか如何か, などを考慮している.
対象となった男性のうち, 1 カ月の平均射精回数が 13 回以上だった人の割合は, 20 - 29 歳時には 57% だったが, 40 - 49 歳時には 32% に減少していた.
20 - 29 歳時と 40 - 49 歳時の射精回数が同程度だったと回答した男性が 40% いた一方で, 47% は, 年をとって射精回数が一段階低下した (例えば, 20 - 29 歳時は 8 - 12 回だったが 40 - 49 歳には 4 - 7 回になっていた) と回答している.
計 18 年の間に, 前立腺癌と診断された男性は 3839 人だった.
射精回数と前立腺癌の関係を推定する為の参照群には, 1 カ月の平均射精回数が 4 - 7 回の集団 (下から 2 番目の集団) を選んでいる.
一番少ない 「0 - 3 回」 を参照群に選ばなかったのは, 「0 - 3 回」 と答えた男性が少なく, また, 射精回数がここまで少ないのは深刻な病気に罹っているからではないかと考えた為である.
20 - 29 歳時の射精回数と癌の関係を調べた処, 前立腺癌のリスクは, 4 - 7 回の男性に比べ, 21 回以上の男性で 19% 低くなっていた.
同様に, 40 - 49 歳時点では 21 回以上の男性の前立腺癌リスクは 22% 低く, 1991 年時点は 24% 低くなっていた.
20 - 29 歳時と 40 - 49 歳時の両方で 1 カ月の射精回数が 21 回以上だった男性の前立腺癌のリスク低下は 22% だった.
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