(2301) 脾臓, 胎児期に血球作る2016/06/14 02:27

脾臓は, 東洋医学では所謂 「五臓六腑」 の一角を占めている重要な臓器である.

然し, さて, その働きは? と言うと, 意外と知られていない.

東洋医学的には, 脾は津液 (体液) を造り出す重要な臓器と考えられており, 飲食物を消化・吸収し, 後天の精 (栄養素) を造り出す機能を
担っている.

一方, 西洋医学では如何考えられているのだろうか?

奈良 信雄順天堂大学医学部特任教授が日経日曜版に 「身体のフシギ」 と題してコラムを連載しておられる.

過日, 下記の様に脾臓の機能が判り易く紹介されていた. (以下, 引用)

脾臓は馴染みが少ない臓器の一つだ.

名前を聞いた事があっても, 何をしているか詳しく知る人は少ないだろう.

脾臓は左脇腹の奥にあり, 横隔膜に接している. 大きさは握りこぶし程だ.

マウスなどのげっ歯類では血球を作る臓器として重要だ.

人の脾臓も胎児期には血球を作っている. 生まれると共に血球は専ら骨髄で作られる様になり, その役目は終る.

然し, 骨髄で血球が作られ難くなる 「骨髄線維症」 では, 脾臓が代役を務める事が知られている.

成人における脾臓の働きは, 老朽化して役目を果し終えた赤血球を処理したり, 免疫反応に関与したりする事だ.

免疫の異常によって, 止血に重要な血小板が減る 「特発性血小板減少性紫斑病」 という病気がある.

患者は出血する危険性があるため, 血小板を増やす必要がある.

副腎皮質ステロイド薬などで免疫を抑える治療を実施するが, 脾臓を手術で摘出する事も効果がある.

脾臓を摘出すれば, 何か副作用があるのではないかと心配になるかもしれないが, 成人では摘出しても殆ど悪影響はない.

ただ, 小児では摘出によって肺炎球菌などによる感染症になり易くなる. この為, 肺炎球菌ワクチンを接種する事が推奨されている.

引用は以上で終りだが, 東洋医学で言う様に, 脾臓は後天の精に関る未解明の機能を有している様に思うのである.

本日のカット写真 : 下平 宏 氏提供 (コブハクチョウ親子 ⑤)

Have a nice day!
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