(3342) 筋肉の幹細胞, 体外で増やす2019/04/01 02:05

東京医科歯科大学の赤沢 智宏教授と大阪大学の関口 清俊教授らは, 筋肉の再生に必要な幹細胞を体外で増やす手法を開発している.

蛋白質を複数加え, 再生能力を保ったまま幹細胞を培養するのである.

人の幹細胞をマウスに移植し, 筋肉が再生する事も確認したと言う.

筋力が次第に衰える難病の 「筋ジストロフィー」, 「多発性筋症」 などの再生医療に活用する事を検討している由.

体を動かす骨格筋にある幹細胞は, 激しい運動や怪我などに伴って活性化し, 増殖して筋肉を再生させる.

然し, 幹細胞を体外に取り出すと再生能力を失うため, 再生医療への応用は難しいとされていた.

研究チームは, 幹細胞が再生能力を保つために必要な 「ラミニン」 と呼ぶ蛋白質を特定. 3 種類の蛋白質を入れた液体と幹細胞を反応させた後, 別の蛋白質と一緒に培養した.

体外で増やした幹細胞を, 筋ジストロフィーになったマウスに移植して筋肉の再生を確認したのである.

将来は患者に筋肉の幹細胞を移植し, 筋ジストロフィーや加齢で筋力が落ちる 「サルコペニア」 などを治療出来る可能性があるとみているとの事.

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