(3443) iPS で心臓治療2019/07/11 02:10

厚生労働省は, 大阪大学が申請していた世界初の iPS 細胞を使った心臓病の臨床研究計画を条件付きで了承している.

阪大は昨年度に患者への治療を開始している.

iPS 細胞による再生医療は 14 年に実施された目の難病に続く. 心臓病は命に関わる病気で, 阪大は 1 年懸けて安全性や効果を調べる.

iPS 医療は新たなステージを迎えているのである.

計画は阪大の澤 芳樹教授らが厚労省に申請, 有識者を集めた再生医療評価部会で, 臨床研究の手順や安全性を確認.

対象となる患者の選定基準を, すでに実用化されている再生医療製品と揃えるなどの条件を付けた上で, 了承したものである.

臨床研究の対象は, 血管が詰まるなどで心臓の筋肉 (心筋) に十分な血液が届き難くなる 「虚血性心筋症」 で重症心不全になった患者 3 人.

京都大学 iPS 細胞研究所が備蓄している他人の iPS 細胞を使い, 心筋細胞に育てる.

厚さ約 0.1 ミリメートルのシート状にし, 心臓に貼る. シートから栄養を含む蛋白質が分泌され, 血管を成長させるなどして心臓の回復を促す.

心不全は心臓の機能が低下し, 息切れをしたり疲れ易くなる病気.

日本人の死因では第 2 位に位置していて, 重症だと補助の人工心臓や心臓移植で置き換える.

だが, 人工心臓は合併症のリスクがあり, 心臓移植は提供者 (ドナー) 数が少ないと言う問題もある.

阪大の治療で十分な効果が確認出来れば, こうした課題の解決に繋がる可能性がある.

5 年後を目処に一般的な治療としての普及を目指していると言う.

澤教授は 「国内や世界の患者に有効な治療として届き, 患者を助けられたらと強く期待している」 と話している.

iPS 細胞による臨床研究は, 理化学研究所が 14 年 9 月に目の難病である 「加齢黄斑変性」 の患者で世界で初めて実施している.

心不全は患者の生命に関わる病気の為, 目の病気に比べハードルが高い.

心臓の治療には大量の細胞が必要になる上, 目の様に外から直接経過を観察出来ない.

また, 患者本人ではなく他人の血液から作った iPS 細胞を使う為, 治療の開始後に拒絶反応が起こらないよう免疫抑制剤を使う必要がある.

万が一, 細胞が癌化した時の処置も難しい.

iPS 細胞による治療は今後, パーキンソン病や脊髄損傷でも計画されている.

Have a nice day!
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