(1702) 癌転移の仕組み解析2014/10/23 02:40

名古屋大大学院の高橋 雅英医学系研究科長 (腫瘍病理学) と加藤 琢哉特任助教 (同) のグループは, 「癌細胞の集団が別の組織へ入り, 癌が広がったり転移したりして行く際の詳細な仕組み」 の解析に成功したと, 発表している.

集団の表面にある細胞内で, 動きを制御する蛋白質の発現が促進され, 隣接する内側の細胞を引っ張って動く仕組みを確認したのである.

高橋研究科長は 「この蛋白質を阻害する薬など, 新たな治療法の開発に繋がる」 とコメントしている.

グループは皮膚癌や口腔癌, 子宮頸癌などにみられるヒトの "扁平上皮癌" を使用している.

癌細胞の集団を, 表面の 「先導細胞」 と内部の 「後続細胞」 とに分類して調査を行った.

その結果, 先導細胞では細胞の動きに関わる蛋白質 「インテグリンベータ 1」 が強く発現する事が判明した.

更に, この蛋白質の阻害剤を加えて癌細胞を培養すると, 周辺の組織への移動がみられなくなったと言う.

加えて, インテグリンベータ 1 が発現するまでの仕組みも解析している.

先導細胞は, 自身の外側に癌細胞がいない事を感知すると, 細胞内で酵素を活性化させ, 物質を結合する.

これにより, インテグリンベータ 1 の発現が促進されていたのである.

遺伝子操作により, 結合される物質を抑えた癌細胞を作製し, マウスの舌に移植して実験すると, リンパ節への転移率が通常の 75% から 10 - 20% 程度まで抑制されたと言う.

癌の転移では, 細胞が個別に分離して移動するケースの研究が中心になっていると言う.

高橋研究科長は 「集団移動のケースの方を研究の真正面に掲げ, 仕組みの解明に努めなければいけない」 と話していると言う

何れにせよ, 癌の転移が阻止出来る様になれば, 致死率の大幅減につながる筈だ.

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