健康小話

前にも採り上げた様に, 認知症と診断される前段階で, 以前と較べて認知機能が低下している状態が MCI である.

この段階で気が付いて, 脳に刺激を与えるなどの対策を講ずる事で, 認知症の発症を予防出来る可能性がある.

そこで, 浦上 克哉先生 (日本認知症予防学会理事長, 鳥取大学医学部保健学科教授) は次の様なﾁｪｯｸ項目を挙げておられる.

1) ﾈｸﾀｲが上手く結べなくなった.

2) 必要な書類や資料を探し回る事が増えた.

3) 仕事で会った人の名前を思い出せなくなった.

4) 同じ質問をしたり, 何度も確認する事が増えた (と言われる様になった).

5) 仕事ﾓｰﾄﾞへの切り替えを辛く感じる様になった.

6) 以前は 30 分で出来た仕事が倍以上かかる様になった.

7) 「お疲れの様ですね」 と言われる事が増えた.

8) 複雑な状況下での判断を即決出来なくなった.

9) 計算能力が落ちた.

10) 新しく導入した機器やｿﾌﾄの使用法を覚える気がしなくなった.

MCI になると, ﾐｽをし易くなって, 周囲の人に迷惑を掛ける場合もある.

けれども, 退職して生活の張り合いや自信を失くすと, 脳への刺激が減って認知症になり易くなる.

上司や同僚に相談して, 理解を求め, (実際には実現困難かもしれないが) 配置転換などを検討して貰い, 本人にとって苦にならない限りは, 可能な限り仕事を続ける事が望ましい, と浦上先生はｱﾄﾞﾊﾞｲｽしている.

また, 物忘れに備えて, 細かくﾒﾓを取ったり, 休憩時間には軽く体操をしたりして身体を動かしたり, お喋りを楽しんだりして, 脳をﾘﾌﾚｯｼｭする努力も必要だ, とも仰っている.

Have a nice day!
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