(3165) プラス防犯2018/10/06 02:50

過日, 日経にとても興味をそそられた記事が目に止まった.

題して 「風紋 - 防犯に 『民力』 の可能性 : 安全な街 住民の手で」 と言う石川 淳一記者の記事である. (以下引用)

自治体の防犯担当者や警察関係者が注目する研究者がいる.

東京大准教授の樋野 公宏さん (43).

「花に水遣りをしながら子供の登下校を見守る」 「犬の散歩やジョギングをしながら街を巡回する」.

何れも樋野さんが 「プラス防犯」 と名付けた取り組みだ.

一つ一つは地味かも知れないが, 参加する住民の負担は少ない.

巨額の資金や難しいノウハウは不要で, 自治体が導入するハードルも低い.

樋野さんは 「住民同士の交流が生まれ, 地域の防犯意識が高くなる利点もある」 と話す.

日本の社会から犯罪が減っている.

警察庁によると, 昨年 1 年間の刑法犯認知件数は約 91 万件. 戦後最悪だった 2002 年は約 285 万件だった. 僅か 15 年で 3 分の 1 に減った事になる.

内閣府の世論調査 (17 年) では、日本の治安が良いと考える割合は 80.2% で、12 年より 20 ポイント以上増えた.

世間の注目を集める凶悪事件は起こっているが, 人々の実感, 所謂 「体感治安」 も良くなっている.

犯罪の増減は警察の力量だけでなく, 社会の年齢構成や経済情勢, 人々の気質の変化など様々な要因が絡む.

犯罪が大幅に減った理由を一言で表現するのは難しいが, 樋野さんが提唱する様な住民自身による防犯活動が一役買っているのは間違いない.

樋野さんが防犯専門アドバイザーを務める東京都足立区の場合, 最悪だった 01 年の刑法犯が 1 万 6843 件に達し, 東京 23 区でワースト 1 だった.

今年の刑法犯は 7 月末までで約 3 千件だ.

区が取り組んだのが, 軽微な犯罪を放置すると治安が悪化する 「割れ窓理論」 を基にした 「ビューティフル・ウィンドウズ運動」.

防犯カメラの設置から花壇の水遣り, 自転車の施錠義務化まで内容は多岐に亘る.

毎日, 自宅前の公園で花の世話をしながら小学生を見守る両角 謹伍さん (84) も効果を実感している. 「この街に住みたいと思う人が増えて呉れたら嬉しい」.

こうした一人ひとりの実践が安全な街づくりに果す役割は小さくはない.

今年の警察白書は刑法犯の減少を強調する一方で, 児童虐待やストーカー, 特殊詐欺, サイバー犯罪など新たな犯罪を 「重要な課題」 と位置付け, 警鐘を鳴らした.

実はこうした新しい犯罪への対応にも 「民力」 は生かせるのではないか.

「虐待が疑われる様な場合は声を懸ける」 「ネット上で怪しげな書き込みを見たら通報する」.

自転車泥棒を防ぐ様に上手くは行かないかも知れないが, 警察頼みだけでは課題解決は難しい.

無関心は犯罪を助長する. (引用終り)

富田林警察署のアクリル板を蹴破って, 48 日間も逃走を続けた樋田容疑者の件も, この "プラス防犯" の意識を一人ひとりが持っていれば, もっと早く捕まえる事が出来たのではなだろうか?

好きな言葉ではないが 「他人をみたら泥棒と思え」 と言う言葉もある.

然し, "プラス防犯" の考え方が皆に共有されると, 世の中はもう少し安心・安全な住みよい社会になるのではないか, と思うのである.

Have a nice weekend!
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