(1304) 運動と遺伝子の関係2013/09/20 03:01

今回も, 本ブログで何度か引用させて戴いた中村 雅美江戸川大学特任教授の連載コラム 「今どき健康学」 の登場である.

中村先生は 「運動, 遺伝子の働きに変化」 と題して, 運動と遺伝子との関わりに就いて次の様に解説している.

運動をすると遺伝子の働きにも変化が起こる事を, 信州大学の谷口 俊一郎教授らのグループが解明した.

適度な運動には 「若返り効果」 があるという.

「ASC 遺伝子」 に生じるメチル化という化学変化に着目した.

この遺伝子は体にとって不要になった細胞などを 「自殺 (アポトーシス)」 させる働きがあり, 細胞の癌化にも関係していると考えられている.

メチル化は注目を集めている分野で, 様々な病気や老化にこの現象が関係するとの見方が強い.

遺伝子のメチル化は年齢とともに変化する事も分ってきた.

ASC 遺伝子の場合はメチル化が程よく起きている事が重要. 多過ぎても少な過ぎても体に悪影響があるとみられている.

研究グループは若者と中高年の人で ASC 遺伝子のメチル化の割合を比べた.

中高年者は明らかにメチル化率が若者よりも低かった.

また, 日常的に運動をする人 (運動群) と運動をしない人 (非運動群) では, 運動群の方が ASC 遺伝子のメチル化率が高かった.

少数だが, 男性 7 人と女性 6 人の中高年を運動群と非運動群に分け, 運動・非運動の前後に採血して主に ASC 遺伝子のメチル化の程度を調べた.

運動群の人にはインターバル速歩を 5 カ月間やって貰った.

メチル化の割合は明らかに運動群の方が高く, 健康な若者レベル近くになったが, 非運動群では逆に割合が低くなる一方だったという.

この傾向は ASC 遺伝子以外の遺伝子にも及んでいた.

今後, 他の遺伝子と運動との関係を明らかにしたいと考えている.

「運動は体によい効果がある」 と江戸時代の学者, 貝原 益軒も 「養生訓」 に記している.

その後, 様々な研究が積み重ねられてきたが, メチル化の点から調べる事で, より科学的に説明出来る様になった.

上記の如く, 中村先生の一文は, 運動は何故健康に効果があるのか? その根拠が科学的に解明されて来ている事を教えてくれている

何れにせよ, 「バランスの取れた食生活」 と 「適度の運動」, この 2 つが健康に生きるための基本中の基本なのである.

本日のカット写真提供 : 下平 宏 氏 (きびたきシリーズ)

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