健康小話

京都府立医科大学学長 吉川 敏一氏が 「抗加齢を学ぶ」 と題して, 毎週日経にｺﾗﾑを書いておられた.

先般, 以下の様な 「短い人生, 気楽に生きよう」 との一文を寄せていた.

人生は長い様で短い. 特に晩年になって来ると, 予想以上の短さに愕然とする.

庭に木を植えても大きく育つ前に自分はこの世にはいないのだ.

人は皆, 何れ死んでしまうのだと納得しても寂しい.

余生が短くなってくれば, 束の間を十分に楽しまなければ悔いが残るに違いない.

若い時の様に, 色々な事に必死に頑張らない様にしよう.

今, 重要だと思う事の殆どが, 死ぬ直前になって思い返せば, 自分の人生にとっては, さほど大事ではないのだ.

年を取ってくれば, 総ての事柄に完璧を望まず, ある程度は, 諦めの境地に立つ事が重要だ.

辛い事や, 煩わしい事, ｽﾄﾚｽなどからは, 先ずは上手に逃げておこう.

私の座右の銘は 「何とかなる」 だ.

殆どの人が, 理想や希望に向かって努力しているが, 人生の現実は厳しく, 思う様にならない事の方が多い.

この事実を受け入れて, 「まあ, まあ」 の人生なら良しとしよう.

頑張るのは若い者に任せて, 残りの人生を思いっきり気楽に生きよう.

吉川先生は, 以上の様なｱﾄﾞﾊﾞｲｽをしておられたのであるが, 「芸術は長く, 人生は短し」 と言う格言もある.

また, 幕末の英傑, 高杉 晋作は 「おもしろき こともなき世を おもしろく」 と言う辞世の句を残している.

看取った比丘尼が 「棲みなすものは 心なりけり」 と下の句を付けたと言われている.

まさにその通りである.

他人に迷惑を掛けず, 悔いなき人生を全うしたいものであるが, なかなかに難しい事ではある.

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Have a nice year-end holiday!
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