(5140) iPS 細胞をロボが培養, 成功率 6 割向上 : 創薬を効率化2023/11/27 01:53

日経の報ずる処によると, アステラス製薬は双腕ロボットを使って iPS 細胞の培養作業を自動化する.

ロボットによる医薬品製造を規制当局に申請し, 2026 年までに臨床試験 (治験) で使う薬の供給を目指す.

人間の作業を機械化してミスを減らせば, 培養の成功率を今より 6 割以上高められる. 実用化出来れば iPS 細胞活用の後押しに繋がりそうだ.

アステラスが導入したロボット 「Maholo (マホロ)」 は産業技術総合研究所発の新興企業で, 安川電機子会社のロボティック・バイオロジー・インスティテュート (東京・江東) が開発した.

まほろは 2 つの腕を滑らかに動かし, ピペットを使って溶液を注入したり, 細胞培養プレートを移動させたりする. 単腕タイプより狭いスペースで人間の動きを再現して作業出来ると言う.

iPS 細胞は培養して増やした後, 神経細胞や血液細胞など治療に使う目的の細胞に分化させる必要がある.

こうした作業には熟練した研究者の手技が必要な一方, 誤差もあって, 温度など微妙な条件の違いで目的とは異なる細胞に分化するリスクがある.

まほろは人間では手が震える様な細かい作業も, 角度や速度を一定に保って正確に器具を操れる. 細胞の培養の成功率は 50% 程度から 80 - 90% に高まった.

24 時間 365 日稼働するロボットを使えば, 高精度で実験を繰り返せ, より多くの培養条件を比べられる.

人工知能 (AI) と組み合わせ, 従来と同じ時間で 100 - 1000 倍規模の実験をこなせる様になった.

細胞は培養を始めると代謝を促す為に環境を整える必要があり, 数週間から数 カ月は作業が続く.

土日も停止出来ず, 休日出勤が発生していた. ロボット導入後はリモートワークを活用し出社を減らせていると言う.

アステラスは 17 年に iPS 細胞などを使った創薬研究にロボを導入した, 23 年には製造に活用する検証も始めた.

同社の山口 秀人・原薬研究所長は 「開発を数カ月短縮して製品の発売時期を早められる」 と話している.

アステラスにとって細胞医療は注力分野の一つだ. 高齢者に多い目の難病 「加齢黄斑変性」 用の細胞医薬品の治験をしている他, 自己免疫疾患でも研究を進めている.

ロボットで作った細胞医薬品の実用化には規制当局の了承を得る必要がある. 「細胞分化は手作業が一般的でロボットで自動化している事例は略ない」 (アステラス)

そこで同社は米食品医薬品局 (FDA) や医薬品医療機器総合機構 (PMDA) と協議し, 26 年頃にまほろを使い作った治験薬の供給を目指している.

人による製造を前提とした既存の規制要件の解釈などがポイントになると言う.

一般的, に医薬品の研究開発には 10 年以上掛かり, 成功率は約 3 万分の 1 と言われる.

Have a nice day!
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