体内時計の 「夕方遺伝子」 の存在を解明!!!2011/01/17 02:11

以前, 本欄で, 脳には睡眠を司る蛋白質が存在する事や, 謝 心範の 「真・養生学のすすめ」 の項では, 体内の臓器にはそれぞれ活動時間があって, 薬もそれに合わせて服用するときちんと効果が現れるものだ, と言う事を紹介した.

1/14 の日経朝刊によると, 理化学研究所では, 略 24 時間の周期でリズムを刻む生物の 「体内時計 (Sarcadian Rythm)」 で, 夕方に働く特定の遺伝子は, 昼と夜に働く DNA (デオキシリボ核酸) 上の配列の組合せによって制御されている事を解明したとの由.

また, この遺伝子が働く時刻を人工的にずらしてやると, 体内時計の動きが弱くなり, 殆ど止まりかけたり, 約 4 時間も周期が延びて遅れたりすることも分ったらしい.

同研究所の上田泰治プロジェクトリーダーは, 「体内時計の仕組みを理解する上で大きな前進で, 一部の睡眠障害は体内時計の異常によるもの. 今回の結果は治療方法を開発するための指針になる, と解説している.

ヒトを初め, 体内時計は多くの生物に存在している.

朝, 昼, 夜のどの時刻に遺伝子を働かせるかを決める DNA の配列と, その配列に繋がって機能する約 20 の遺伝子による複雑な "設計図" で動いているが, なぜ特定の遺伝子が夕方に働くのかはこれまで不明だった.

医学と言うものは, まだまだ未知の領域が深海の様に横たわっている.

特に東洋医学は, "気" 一つを採って見ても, EBM (Evidence Based Medicine) と言う視点からは容易には解明し難いものを持っている.

然し, 上記の様な形で, 在る意味, 深遠な東洋医学の疾病観にも "新たな光" が照てられて行くであろう.

西洋医学と東洋医学でどちらが優れているか, という議論はナンセンスであり, それぞれが優れた特長を有しているからである.

日本でも 「統合医療」 と言うものが叫ばれてから何年か経つが, 厚労省も, 東洋医学に対する旧態依然とした考え方を早く改めて欲しいものである, と願っている.

Have a nice day!
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