運動の効用, 薬にも勝る!!!2011/02/15 03:30

過日, 我が意を得たり, と思う記事が載っていた.

新潟大学の岡田正彦教授が, 毎週日曜日, 日経紙上に 「ほどほど健康術」 と言うタイトルで、健康講座を連載していた. 残念乍ら, もう終了してしまった.

表題の記事をお読みになった方も沢山いらっしゃると思うが, 正鵠を得た, とても興味ある内容なので, お読みになっておられない方のために, 敢えて, 以下に引用したい.

様々な病気の成り立ちを調べていくうち, 習慣的に運動をしている人ほど病気になり難いと言うデータが多い事に気付いた.

運動で予防できるのは, 癌, 心臓病, 脳卒中, 認知症など数え上げればきりがない.

どんな運動をすれば, 健康で長生きができるのだろうか. 脈拍数が少し増えるくらいの運動が基本になる.

165 から年齢を引き算した値を目標とする. 50 歳の人だと 1 分間の脈拍数が 115 回. ウオーキングが人気だが, ただ歩数が多いだけでは脈拍数が上がらず, 健康増進に繋がらない.

女性に運動を勧めると, 「家事で十分疲れているから」 という言葉がよく返ってくる.

家事と健康との関係を具体的に調べたデータはないが, 少なくとも家事で脈拍数が増える事はないだろう. とすれば健康増進にはならない.

「疲れること」 と 「運動」 とはイコールではない. どんな種目がよいのだろうか.

スポーツの種類と突然死 (心臓麻痺) との関係を調べたデータでは, 種目による差が大きい.

然し, 健康のための運動は競技とは異なり, 余り参考にならない.

数々の大規模調査の結果を纏めると, 健康のための運動は, 種目に拘る必要はない.

「1 日に 30 分程度」 「週に 3 回以上」, 何らかの運動をすることが間違いなく健康増進に繋がる.

病気になった時や, 手術の後なども運動が回復を早める.

手術を受けた後は絶対安静というイメージが強いが, 何日で退院するのがよいのか, 実はよく分かっていない.

この問題を考える上で興味深い調査が, 米国で実施された.

乳癌の手術を受けた人たちを無作為に 2 つのグループに分け, 一方には術後 2 日目に退院して貰い, 他方は 7 日目とし, 健康状態を比べた.

早く退院した人たちの方が傷の治りが早く, 自覚症状も少なくなっていた. 退院後の医療費も, 早く退院した人の方が安く済んだという.

もし早過ぎる退院が体調に悪影響を及ぼしていたとすれば, 治療費は増えていた筈だ.

人間の体は, 絶えず動き回っていることで健康が保てるようにできている.

健やかな時も, 病める時も, 運動は最新医療に勝ることをエビデンス (科学的根拠) が示している.

以上, 岡田教授は, このように, 運動と健康との関係を解り易く解説している.

皆さんよくご存知の如く, 人間は脚から衰えて行くのである.

何度も繰り返すが, 毎朝のラジオ体操とウォーキングを実践することが健康長寿を保つ第一歩と言えるのである. 

更に言うなら, 本欄で何度か紹介した 「アイソメトリック運動」 を毎日実践する事も効果的である. 

このアイソメトリック運動は, 多忙を極めている人にお薦めである. 何故なら, 1 日 5 分で出来る運動だからである.

要は, その人の心掛け次第. 自分の健康は自分でしか守れないからである.

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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