皮膚は第三の脳 (7) ― 2011/11/28 02:35

この TRPV1 の発見が, 傳田グルーフの゚研究に, さらに新しい発見を促すことに繋がったのである.
それは, 表皮を形成するケラチノサイトにも TRPV1 が存在していて, 正しく機能していると言うことである.
詰り, 外部からの刺激の最初のセンサーは, ポリモダール分子ではなくケラチノサイトである, と言う発見である
その他にも, 次々と温度や圧力受容体として TRPV3, 4 などが発見されたが, 何れもケラチノサイトにも存在している受容体分子である事が判った.
「考えてみれば, 生体にとって, より都合のよいことです. 神経末梢は表皮の裏までしか届いておらず, バラバラとしか存在していません.
一方, ケラチノサイト細胞は, わたしたちの体の全体を覆っている最表面の臓器である表皮を形成しているのです.
環境因子の受容装置が体の最表面にくまなく張り巡らされているのは当然ではないでしょうか」 (「皮膚は考える」 岩波科学ライブラリー) と,
傳田氏は語っている.
痛みを感じる受容体として, P2X3 というものが 2000 年に発見された.
これは ATP がくっつくと, カチオンチャンネル内蔵型受容体が作動する炎症性の痛みセンサーである.
気道や角膜のような, 組織表面にある上皮細胞は, 外部からの化学的, 物理的刺激によって ATP を放出し, その ATP 受容体を介して, 付近の細胞, 例えば, 神経末梢に作用し, 細胞内のカルシウムイオンの濃度を変化させ, 痛みを伝えることになるのである.
傳田チームも, ケラチノサイトを角層からセロテープで剥がし, 空気に触れさせると ATP を放出することを確認している由.
更に, この P2X3 もケラチノサイト上にあることを発見したのである.
この事は, 体内の免疫系, 内分泌系に関しても, 皮膚には外部からの刺激に対する受容体が存在すると推定されるのである.
以上, 内容が少々, 専門的に過ぎ, 解り難かったと思うが, 「鍼灸は何故効くのか」 と言う疑問に対して, 「皮膚は第三の脳」 との説を唱える傳田理論が, 解明に繋がる手掛かりを与えてくれている, と思うので, 紹介した次第である.
Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html
(なお, 診療予約時、「健康小話」 を読んだ, と言って戴いた患者さんは,
初診料が半額になります.)
往診も承っております.
心や身体に関する悩み事など, お気軽にご相談下さい.
E-Mail : tadashi.fukutomi@tcat.ne.jp
English speaking clients are welcomed!
Premium Healing Oil Massage is available!
学割適用始めました!
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一方, ケラチノサイト細胞は, わたしたちの体の全体を覆っている最表面の臓器である表皮を形成しているのです.
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傳田氏は語っている.
痛みを感じる受容体として, P2X3 というものが 2000 年に発見された.
これは ATP がくっつくと, カチオンチャンネル内蔵型受容体が作動する炎症性の痛みセンサーである.
気道や角膜のような, 組織表面にある上皮細胞は, 外部からの化学的, 物理的刺激によって ATP を放出し, その ATP 受容体を介して, 付近の細胞, 例えば, 神経末梢に作用し, 細胞内のカルシウムイオンの濃度を変化させ, 痛みを伝えることになるのである.
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更に, この P2X3 もケラチノサイト上にあることを発見したのである.
この事は, 体内の免疫系, 内分泌系に関しても, 皮膚には外部からの刺激に対する受容体が存在すると推定されるのである.
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