塗るだけのワクチン接種2012/10/21 03:44

昨日の日経夕刊によると, 九州大学の後藤 雅宏教授らは, インフルエンザワクチンなどを皮膚に塗るだけで体内に投与する技術を開発したと言う.

軟らかくて直径が 5 千分の 1 ミリメートルと極めて小さいカプセルでワクチンを包み, 幾つもオイルに混ぜて皮膚から染み込ませる.

この技術にマウス実験で成功したと言う. 実用化すれば, 注射によるワクチン接種が要らなくなるのである.

文部科学省の支援で研究を進めており, 2017 年度にも医学部と組んで人を対象とする臨床試験 (治験) を目指す計画との事.

皮膚は水を弾くので, ワクチンをそのまま塗っても体内に殆ど入らない. このため, インフルエンザ向けを初め, 主なワクチンは注射で接種しているのである.

新技術は, 界面活性剤からなる微小カプセルでワクチンを包んで皮脂に馴染み易くする.

皮膚の角質をすり抜け, 直後にワクチンがカプセルから出てくる. 布などに染み込ませて, 皮膚に貼って体内に浸透させる使い方を想定していると言う.

糖尿病患者向けのインスリンや, 他の感染症用ワクチンにも応用出来るとみている様だ.

ワクチンに見立てた OVA と呼ぶ蛋白質をマウスの耳に塗った. 1 日経過後に血液を採取し, ワクチンの効果を示す抗体の量を調べた処, 注射時の約 70% に達した.

注射で使うワクチンの液体をそのまま塗っても効果は殆どなかったと言う.

新技術が皮膚への浸透を促したとみている.

注射以外では, 微小な突起が無数にあるシートを肌に押しつけて投与する方法などが知られている.

塗るだけの方法は体への負担がより小さい. ワクチン接種が手軽に出来る様になれば, 途上国での利用も期待できるという.

マイクロカプセルの技術を活用した処がこの技術の鍵であろう. 面白い処に眼を付けたものである.

早期実用化を目指して頑張って欲しいものである.

Have a nice weekend!
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