3 養の心得2013/07/01 02:36

日経の毎日曜日に, 中村 雅美江戸川大学特任教授が連載していた 「今どき健康学」 が昨日で最終回を迎えた.

私は愛読していたので, もっと続けて欲しい気持ちが勝り, 些か残念な気持ちがしている.

中村先生は最終回を下記の様な内容で結んでいる. 以下, 引用.

「無病長生は我にあり, もとむれば得やすし. 得がたき事を求めて, 得やすき事を求めざるはなんぞや」 これは江戸時代の学者, 貝原 益軒が著した 「養生訓」 の一節だ.

この前には 「世に富貴・財禄をむさぼりて, 人にへつらひ, 仏神にいのり求むる人多し. されども, 其しるしなし. 無病長生を求めて, 養生をつつしみ, 身をたもたんとする人はまれなり」 とある.

「世の中には財産を求めて見苦しい行動をする者がいるが, それでも手にする事は難しい. 一方, 健康長寿は人々の富貴の別なく手に入れられる. それを求めないのはどうしてだろうか」 という意味だ.

昔から健康長寿への関心は高かったが, 現代はそれが過剰になっていると感じる. 何が何でも健康でなくてはならないという気分が溢れ過ぎていないか.

私は健康・長寿のためには栄養 (食生活), 休養 (運動), 美養 (自分を磨いて美しく見せる) の 3 養が大切だとこの連載を通じて述べてきた.

これは財産の多寡とは関係なく, 誰でも実践出来る事だ.

この 3 養に加えて 「こころ」 の平安と社会参画も挙げたい. 何れも他者の協力が欠かせない.

こころの平安には家族との関係が重要だ. 社会参画は各年代にあった健康づくりや地域の設計など, 自治体の役割も大きい.

今, 消費者のニーズが大きく変ろうとしている.

健康に関しても病気・怪我の治療だけでなく, 予防やリハビリテーションに力を入れる様になった. 生活の質 (QOL) を維持しつつ病気を治す事に重点が移っているのだ.

自分の体は自分で守るというセルフメディケーションの考えの下, 一般用医薬品 (大衆薬) や健康食品が盛んに宣伝されているのも, これと無関係ではないだろう.

健康を考える際、「養生」 が基本の東洋医学が参考になる.

そこにあるのは 「未病を治す」 という考えだ.

病気でないもの (状態) を治すというのは, まさに予防医学だ.

その意味からも, 病院ならぬ 「健康院」 づくりを重ねて提唱したい.

医療機関は病気や怪我をしなければ受診しない.

そうではなく, 病気になっていない私たちが健やかな生活を送るにはどうしたらよいかを助言してくれる専門家こそ, 今の時代に必要だ.

引用は以上であるが, 全く同感である.

中村先生は東洋医学の基本的考えを, 簡明かつ的確に指摘している.

Have a nice day!
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