(1359) スポーツ・バイオメカニクスの世界 (1)2013/11/14 02:37

「スポーツ・バイオメカニクス」 とは耳慣れない言葉であるが, 人の動きを機械に見立てて, スポーツをとことん科学する学問である.

言い換えると, 身体運動の三次元的・力学的分析を行う学問であると言える.

鍼灸師会の定例会議で, 名古屋大学総合保健体育科学センターのセンター長である, 池上 康男教授が, 本件について講演を行った.

以下は, その講演録であるが, 昨今, スポーツの世界ではコーチや指導者による体罰問題が明らかになり, 選手の育成方法に見直しが迫られている.

スポーツ選手は勿論, 後進の育成に携わる人たちの参考になれば幸いである.

1) 時速 150 km の豪速球, そのナゾに迫る

スポーツ・バイオメカニクス. "バイオ" と言うのは, 皆さんご存じですよね.

"スポーツ" が頭に付いていますけど, バイオメカニクスと言うのは 「バイオ」 と 「メカニクス」 が合わさった言葉です.

人や動物, まあ生物と言ってもいいんですが, それらの動きを調べる学問なんです.

どうしてチーターは 100 km/h ぐらいで走り出せるのか? なぜカンガルーは飛んでも疲れずに走れるのか?...

そういう動きを "とことん" 調べています.

そこから, ヒトはなぜ 150 km/h の速球が投げられるのか, スポーツのそう言う処を見て行こうとする世界です.

2) 科学技術の進歩が, 個性を奪ってしまった!?

スポーツ・バイオメカニクスで最初にやらなきゃいけない事, それは 「動きを正確に知る」 という事です.

「どうやって動いているか」 を "正確" に調べます.

昔だったら目で見るしかないですよね. あるいは写真で "ある瞬間" を見るしかない.

それが今では, 誰もが使えるビデオカメラで, プロの選手や手本とする先生の動きと自分の動きはどこが違うのか, 簡単に分っちゃう.

それを繰り返しやっているものだから, みんな似てきちゃって... 今はプロと言えども, 非常に個性が少ない時代ですね.

3) ナゼ出来ないのか? それを教えるのが指導者

初心者を教える時には, 「求める動きが出来ないのは何故か」, これを知らなきゃいけない.

スポーツ指導者の講習会にもよく行きますけど, 「なぜその動きが出来ないのか」 を知らない指導者って, 結構多いんですよ.

「何で出来ないの?」 と言ってしまっている. 絶対言っちゃいけない. 指導者がそれを言ったらお終いですよ.

「あなたが出来ない原因を, 僕は解っていますよ. だから安心して, 僕のいう通りに少しずつやってみましょう」 そう言えなかったら, 指導者としてダメですね.

こうした "原因" も, スポーツ・バイオメカニクスで探っています.

Have a nice day!
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