(1478) 実態不明のアルツハイマー病2014/03/13 02:05

認知症の半数以上を占めると言われるのがアルツハイマー病である.

国内で認知症の人は, 2012 年で 462 万人, また, 軽度認知障害 (MCI) も約 400 万人に上ると言われている.

遺伝性のアルツハイマー病患者の家系では, 異常蛋白質 「アミロイドβ」 が脳に溜まり易い事が知られ, この蛋白質が発症に関わると見られている.

けれども, 症状が出てくるまでは, 蓄積が始まってから数年以上掛かると言われ, どれだけ蓄積すると発症するのか, 詳しいメカニズムは分っていないのである.

この様な現状を受けて, 東京大学病院, 九州大学病院など全国 41 カ所の医療施設は, アルツハイマー病の予兆がある予備軍の人を, 発症前から観察して, 発症の仕組みを突きとめる臨床研究を開始する事になった様だ.

脳の画像で発症の主因とされる異常な蛋白質が溜っている人を 3 年間追跡する. 完全にアルツハイマー病に至っていない軽度の患者も長期間調査する.

発症予防や, 発症を遅らせる薬などの超早期の治療法の開発に繋げるのが狙いだと言う.

健康な高齢者約 700 人に協力を求め, 陽電子放射断層撮影装置 (PET) で脳の画像を撮影し, 先ず, 異常蛋白質 「アミロイドβ」 が蓄積しているかどうかを調べる.

蓄積している 150 人と, そうではない 150 人を 3 年間追跡し, PET でアミロイドβの蓄積を定期的に確かめる他, 血液や脳脊髄液の検査, 認知機能のチェックもして, アルツハイマー病の症状の有無を観察する計画の様だ.

発症前後の様子が解明出来れば, 予防や発症までの時間を稼ぐ方法が見付かる可能性がある訳である.

なお, アルツハイマー病に至っていないが 「もの忘れ」 といった初期症状だけが出ている軽度認知障害 (MCI) の人も調べる.

健康な人に近い早期 MCI とアルツハイマー病に近い後期 MCI の人を 100 人ずつ集め, 同様の追跡調査をする.

一部の専門家には, 発症してからアミロイドβを取り除いても効果には限界があるという認識もあり, 発症前のメカニズム解明が鍵となっているのである.

何れにせよ, どこまで解明できるか, その成果に期待したい.

本日のカット写真 : 氷に覆われたスロベニア地方

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