(1668) H. D. ソロー 著 『森の生活』2014/09/19 02:55

かつて, その一節が高校時代の英語の教科書にも採り上げれていた本である.

その本について, ジャズピアニストの山中 千尋さんが次の様に紹介している (日経夕刊 「読書日記」).

都内の音楽高校に通うため, 15 歳から親元を離れ学校の寮に入った.

音楽家の卵たちは毎日の様に何かやらかす.

ある日 「花火大会しよう」 と誰かが言い出し, 雨だからと寮のロビーで大量の花火に火を点けた. 当然消防車を呼ぶ大騒ぎ.

難曲を弾きこなす頭はあっても, 室内で花火をする危険には考えが及ばず.

何よりショックだったのは, 火災報知機がわんわん鳴っても気にもとめず, 練習を続ける人が大半だった事だ.

音楽至上主義の毎日に息が詰まった時, H. D. ソロー 『森の生活』 (飯田 実 訳, 岩波文庫) を手にとった.

誰もいない湖の畔に小さな家を構え, 自給自足の生活から見詰めた真実や思索をユーモアも交えて書き記す. 文章のリズムが心地良い.

本当の孤独が齎すのは寂しさでなく喜びだ.

「何よりも楽しいのは, 春か秋に長雨を伴う嵐がやってきて, 午前も午後も家に閉じ込められ, 絶え間ない風の呻り声と, 叩きつける雨の音に心を慰められている時だった」.

毎朝 6 時から寮の隣人が鍵盤に叩きつける音階練習の暴走を, 特急の通過を見守る各駅停車の乗客の様な気持ちでのほほんと聞き流せるようになったのもソローのお蔭だ.

『森の生活』 の視点を持てば, 人生はいつも穏やかで清々しいものに.

今もこの古典から多くの処世術を学んでいる.

私はこの一文を読んで, 彼女がどの様な表現力でジャズ演奏をするのか, 一度, 是非聴いてみたいと思ったのであった.

Have a nice day!
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