健康小話

膵臓から分泌されるｲﾝｽﾘﾝの量を増やす化合物を, ﾏｳｽの実験で特定した, と大阪大の原田 彰宏教授 (細胞生物学) らのﾁｰﾑが発表している.

ｲﾝｽﾘﾝは血糖値を下げる作用があり, 不足すると糖尿病になる.

この化合物を使ってｲﾝｽﾘﾝ分泌を促す新しい糖尿病治療薬の開発に繋がる可能性がある.

ﾁｰﾑは細胞内でﾎﾙﾓﾝや酵素の輸送に関わる事で知られていた 「SNAP 23」 という蛋白質に注目した.

ｲﾝｽﾘﾝを作り出す膵臓のﾍﾞｰﾀ細胞で, SNAP 23 が働かない様にしたﾏｳｽはｲﾝｽﾘﾝ分泌が普通のﾏｳｽの 2 倍以上に増えた為, ﾁｰﾑは SNAP 23 は通常, ｲﾝｽﾘﾝ分泌を阻害していると判断した.

更に, 理化学研究所環境資源科学研究ｾﾝﾀｰ (横浜市) と共同で, 約 2 万 3 千種類の化合物の中から SNAP 23 の働きを抑制してｲﾝｽﾘﾝ分泌を促進する化合物 「MF 286」 を特定.

ﾏｳｽに MF 286 を投与して, 血中のｲﾝｽﾘﾝ濃度が増加し, 血糖値の上昇が抑えられる事を確認した.

原田教授は 「SNAP 23 の働きを抑える事による影響を更に検証する必要がある」 とｺﾒﾝﾄしている.

然し, 糖尿病の新たな治療薬としての期待が持てそうである.

I keep my fingers crossed!

Have a nice holiday!
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