ピロリ菌とアレルギー2011/02/18 04:07

過日, 筑波大学, 米ハーバード大学, 英バーミンガム大学などの国際共同研究グループは, 幼少期に与えれば成長後のアレルギー性気管支喘息を抑制できるコレステロールを発見した, と発表している..

食物アレルギーや花粉症など種々のアレルギーを予防できる可能性があると言う.

この物質は, 胃に感染し, 胃潰瘍や胃癌の発症に関与すると言われている, "ピロリ菌" と言う細菌が作る 「コレステリルアシルグルコシド (ChAcG)」 と言うコレステロールの一種.

これを幼少期のマウスに投与した実験では, 成長後にアレルギー性気管支喘息に罹るリスクが軽減したが, 成長後に投与しても効果はなかったと言う.

アレルギーは免疫の一種である液性免疫が過剰反応して起こるとされている.

これを抑えるためには, 別の免疫である細胞性免疫がバランスよく働く事が必要であると言われている.

今回発見された ChAcG がこの細胞性免疫を幼少期に発達させる事で, アレルギーを抑制できるのではないか, と研究グループでは考えているとの由.

アレルギー症状には, I 型 (アナフィラキシー型), II 型 (細胞障害型), III 型 (アルサス型), IV 型 (細胞免疫型) と 4 種に分けられるが, 上記のコレステロールは, 気管支喘息, 食物アレルギー, 花粉症などの I 型アレルギー全般に効果が期待されると言う.

特に, 食物アレルギーに悩んでいる幼児は少なくない. 早期の実用化が待ち遠しい.

それにしても, 胃癌の一因ともされるピロリ菌にもこのような働きがあるとは, 世の中面白いものである.

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