健康小話

大阪市立大学医学部 脳科学講座教授の井上 正康先生は, 「血管ほぐし健康法」 なるものを提唱している.

心筋梗塞, 脳卒中, 糖尿病, 高血圧, 動脈硬化などの生活習慣病は, 総て, 動脈の老化と関係している.

従って, 血管をほぐして血流を改善する事で, 血管が若返り, 老化予防にもなる, と井上先生は仰っている.

言うまでもなく, ﾋﾄは酸素がないと生きて行けない. その酸素を運ぶ細胞が赤血球で, その搬送路が血管である.

活性酸素やﾌﾘｰﾗｼﾞｶﾙ (遊離基) と呼ばれるものには様々なものがあるが, 血管と関係が深いのは, ｽｰﾊﾟｰｵｷｼﾄﾞや一酸化窒素 (NO) である.

然も, これらは血管壁で常に産生されている物質である.

処で, NO は, 酸素分子を含有する活性酸素でもある訳だ.

動脈躄で NO が生じると, 血管は拡張する.

狭心症の特効薬でもある 「ﾆﾄﾛｸﾞﾘｾﾝﾘﾝ」 は, 舌下から吸収され, 心臓の血管壁で NO となり, 血管を拡張させるのである.

逆に, NO が生じ過ぎると, 動脈が拡張し過ぎて, ｼｮｯｸに陥ってしまう.

また, ｽｰﾊﾟｰｵｷｼﾄﾞが多過ぎると, 動脈が収縮し過ぎて, 高血圧になる.

この様に, 動脈躄でのｽｰﾊﾟｰｵｷｼﾄﾞと NO のﾊﾞﾗﾝｽが崩れると, 高血圧, 低血圧, ｼｮｯｸなどの症状に陥ることになるのである.

「ﾋﾄは血管とともに老いる」 と言われている様に, 血管の老化が寿命に大きく影響している.

野生動物は, 血管が老化してﾎﾞﾛﾎﾞﾛになる前に, 他の動物に捕食されたり, 感染症などに罹って死んでしまう.

ﾋﾄの身体も, 野生動物と同じように, ﾐﾄｺﾝﾄﾞﾘｱでｴﾈﾙｷﾞｰを産生しており, このｴﾈﾙｷﾞｰ産生を支援しているのが, 赤血球や血管である.

従って, 「生命活動を正常に営むには血管が重要」 と言う事になる.

心筋梗塞, 脳卒中, 糖尿病, 高血圧, 動脈硬化などの生活習慣病は総て動脈の老化と関係しているからである.

長年, 血管の研究に携わってきた井上先生は, この様な背景から, 血管を何時までも若々しく保つ 「血管ほぐし健康法」 なるものを開発するに至ったのだと言う.

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はり・きゅう・ﾏｯｻｰｼﾞ トミイ
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