(1833) 脳の神経細胞は, 幼少の環境が影響2015/03/03 02:27

この程, 大阪大学の山本 亘彦教授らは, 「幼少期の脳の発達には, 外部から視覚などの情報が多く入ってくる事が重要」 な事を, 動物実験で突き止めている.

発達した脳では, 神経細胞に枝分れが多く出来, 他の細胞とやりとりしている.

逆に, 分岐が不十分だと様々な機能障害が起こる.

研究チームは, 脳で働く 「ネトリン 4」 と呼ぶ蛋白質に注目, この蛋白質が視覚関連の神経細胞の分岐に関わる事を突き止めたのである

ネズミを暗闇で飼育すると, 昼夜があり光の刺激が多いネズミに比べ, 神経細胞の発達に重要な 「ネトリン 4」 の量が, 約 4 分の 1 にとどまったと言う.

従来, 脳の発達には環境が重要だと言われてきたが, 山本教授によると, それを 「分子レベルでも確認出来た」 事になる.

この蛋白質を余り作れないネズミでは, 神経細胞の枝分れが少なく, また, 生まれて間もないネズミを暗闇で飼育すると, ネトリン 4 の発生量が通常より減る事も確認出来たと言う.

何れにせよ, 赤ちゃんの脳の発育スピードは驚異的で, 乳幼児期に色々な経験をさせ, 脳への刺激を与える事が重要である事が証明された事になる.

以前, 本ブログで触れた事があるが, 赤ちゃんは母親の胎内にいる時から, 母親と対話をしている処か, 父親の声もちゃんと聴き分けているのである.

本日のカット写真 : 下平 宏氏提供 (オオハクチョウ・シリーズ)

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