(1852) 心不全の心臓を再生2015/03/22 01:35

テルモは, 心不全患者の心臓の細胞を培養して心臓に貼り, 機能回復を促す再生医療を事業化すると言う

患者自身の細胞を使うため, 拒否反応の危険性が低いと言うメリットがある.

安全性などの審査に約 1 年間を要する見通しであるが, 心不全が悪化すると人工心臓や心臓移植が必要になり, 承認されれば, 悪化前に治療する事が可能になり, 患者の身体負担を軽くできる様だ.

心臓の再生には, シート状に培養した患者の細胞を使うが, 細胞シートの製造や販売に必要な承認を厚生労働省に申請済みであるとの事.

心筋梗塞などを起こした重症心不全の患者に, 心臓回復の手段を提供する事が可能となるが, 細胞シートを使う心臓の再生医療は世界で初めてとなる様だ.

これまでに国内で実用化された再生医療の対象は火傷などにとどまっていたが, テルモが心不全の治療に応用する事は, 日本企業が研究開発してきた再生医療の関連事業が, 重症疾患に対応できる段階まで高度化して来ている証左であろう.

治療では, 医師が患者の脚から筋肉組織を採取し, テルモの施設で筋肉に変化する細胞を取り出して培養する.

約 1 カ月掛けて細胞を直径 5 センチ程度の薄い円形のシート状に形作り, 病院に送るシステムとなると言う.

心不全患者の心臓は一部分の機能が低下し, 血液を送り出す力が落ちている.

シートを心臓の傷んだ部分に貼り付けると, 細胞が心臓に働き掛けて新たな血管が作られ, 機能が回復する.

国内には心不全の患者が約 20 万人いるとされる.

うち数千人は重症で, 将来は人工心臓や心臓移植手術が必要になる可能性がある. テルモの技術を使えば重症化を避け, 改善させる事が可能となる.

基盤技術は大阪大学の澤 芳樹教授らが開発しており, これまで大阪大学で臨床研究として約 20 人の患者が細胞シート を使い, 大部分で症状が改善していると言う.

テルモが事業化した後は, 複数の医療機関で治療を受けられる事になる様だ.

シートの価格は厚労省の審議会での議論を経て決まる. 治療に健康保険を使えるかどうかも今後詰める.

テルモは, カテーテルなど心臓の治療に使う機器に強い事から, 心臓治療に関連する新事業として, 当該再生医療に取り組む事になった様だ.

再生医療の手段には iPS 細胞もあるが, iPS 細胞は大量に培養する技術などが確立しておらず, 実用化には未だ時間が掛かる.

国は再生医療を成長戦略の一環に位置付けているが, テルモの承認申請は昨年 11 月に施行された改正薬事法に基づき 「再生医療等製品」 として審査される.

Have a nice weekend!
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