健康小話

東京医科歯科大学の三林 浩二教授らは, 口の中の唾液で糖分の濃度を測り, 血糖値を監視する小型端末を開発している.

奥歯の近くにｾﾝｻｰを取り付け, 測定ﾃﾞｰﾀを無線で常時伝送する.

糖尿病の患者や予備軍が採血の手間なく, 健康状態を確認出来る. 共同開発をする企業を探し, 5 年以内に実用化したい考えと言う.

開発した端末は歯の矯正に使う透明なﾏｳｽﾋﾟｰｽを転用し, 奥歯に近い位置にｾﾝｻｰと発信器を組み込んでいる.

糖分のｸﾞﾙｺｰｽ濃度や体温を測定するもので, 電池には市販のﾎﾞﾀﾝ電池を使用している. 1 秒毎の計測で約 10 時間持つと言う.

唾液は血液の約 100 分の 1 のｸﾞﾙｺｰｽを含んでおり, 血糖値の増減とともにｸﾞﾙｺｰｽの濃度が変化する.

その為, 唾液を調べる事で血糖値が推定出来る訳である.

ｾﾝｻｰは表面にｸﾞﾙｺｰｽと反応する酵素が取り付けられている.

唾液がｾﾝｻｰ表面に触れると酵素が反応し, ｸﾞﾙｺｰｽ濃度が計算出来ると言う.

唾液が含む 20 分の 1 のｸﾞﾙｺｰｽ溶液を端末に垂らすと,濃度を正確に測定出来た.

ｾﾝｻｰは 10 時間にわたり, 口に入れた状態で 3 ﾒｰﾄﾙ先にまで無線でﾃﾞｰﾀを送れるらしい.

血糖値の測定は, 従来, 針を刺して採血するのが一般的であった.

体調の変化を知りたくても, 血糖値を常時監視するのは困難だったのである.

今後は実際に人の口で連続して測定する計画と言う.

Have a nice day!
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