7 万 5 千年前の石器製造法 「押圧剥離」 に想う2011/01/09 01:25

過日, 槍の先を鋭くする 「押圧剥離」 と言う石器製造法を、7 万 5 千年前に南アフリカに住んでいた原生人類 (ホモサピエンス) が使っていた, との研究発表が米科学雑誌 「Sciense」 になされた, との新聞記事が載っていた.

押圧剥離とは, 石などで打撃を与えて, 石器の原型を作った後, 骨などで石器の縁に力を加え, 小さな石片を剥ぎ取り, 薄くて鋭利な刃や槍の先端などを作る技術を言うとの事.

フランスやスペインでは, 押圧剥離は, 約 2 万年前に使っていたとされてきたが, ホモサピエンスが, それより遡る事 5 万年も前にこの技術を用いていた事が判明した, と米コロラド大学などが発表したとの由である.

この技術を獲得した事で, 他の動物よりも優位に立ち, 約 5 万年前にアフリカから全世界に移住する原動力になったのではないかと見ているようだ.

二足歩行の類人猿が誕生したが 500 万年ほど前, アルミタージュの洞窟に壁画が描かれたのが略 1 万 5000 年ほど前と言われる.

そして今年は, 西暦 2011 年. 8 年前に宇宙科学研究所によって打ち上げられた小惑星探査機 「はやぶさ」 が, 2 年後に, アポロ群の小惑星 「イトカワ」 に到達, 往復 60 億 km の宇宙の旅を終えて地球に帰還したのが昨年で, 大きな話題と共感とを呼んだ.

こうして考えると, 人類の進歩と言うものは, 正に, 加速度的である.

然も, 個々には, 個体発生は系統発生を繰り返しながら, 人間はこの世に生を受け, 死んで行くのである.

人間といえども, この大宇宙の一部として生かされているのである.

人生, 高々, 90 年程度である. 輪廻転生は別として, 一度限りの人生である.

となれば, 如何にして生きるか? ましてや命を粗末になどはしていられない事は明白だ.

とは言うものの, 1 日 1 日を感謝の念を持って, 在るがままに精一杯に生きる...その難しさは何が原因なのだろう?

先ずは, 己の心に在る 「邪欲」 を棄てる事から始めるべきなのだろう.

と, まあ, こんな事を新聞を読んで思ったのである.
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